2015/09/04

FDAが中外製薬の血友病治療薬ACE910をBT指定

中外製薬が開発中の新血友病A治療薬ACE910が、FDAから「12歳以上で血液凝固第VIII因子のインヒビターを有する血友病A患者に対する予防投与療法」としてBT指定を受けた。
中外製薬が創製した医薬品では、アレセンサ(一般名:アレクチニブ、ALK陽性非小細胞肺癌の治療薬)、アクテムラ(一般名:トシリズマブ、関節リウマチ治療薬)に次いで3つ目のBT指定となった。
血友病Aは、血液凝固第VIII因子の欠乏または機能異常により血液凝固反応が正常に進行せず、出血症状を反復する疾患である。近年、第VIII因子製剤の定期補充療法が実施され出血傾向の抑制とQOLの改善が得られているが、第VIII因子製剤に対するインヒビターが生じた場合に治療効果の減弱が問題となり、アンメットニーズとなっている。
ACE910は、抗IXa/X因子バイスペシフィック抗体で、第 IXa 因子と第 X 因子に同時に結合することにより第 VIII 因子と 同様の機能を発揮して、第 VIII 因子の活性を補う。ACE910の分子構造が第 VIII 因子と異なることから、インヒビターに影響されないと考えられる。

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