2017/06/22

リツキサンとヒトヒアルロニダーゼ配合の皮下注製剤を血液癌に対する1 次療法としてFDAが承認

Genentech(ロシュグループ)のリツキサン(一般名:リツキシマブ)にヒトヒアルロニダーゼを配合した皮下注製剤RITUXAN HYCELAを成人の血液癌患者の1 次療法治療薬としてFDA が承認した。
 承認された対象は、未治療の再発または難治性(r/r)濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)、および未治療および前治療歴の有る慢性リンパ性白血病(CLL)である。静注用製剤の投与には1.5 時間を要していたが、今回の製剤は患者が自分で皮下投与でき、投与時間は5 分から7 分である。配合したヒアルロニダーゼが皮下構造に作用してリツキサン の皮下へのデリバリーを早める。
 承認の根拠となったのは、リツキサン 静注製剤と比べて、RITUXAN HYCELA の皮下投与による血中のリツキシマブのレベルの非劣性、ならびに臨床における有効性のアウトカムの同等性を証明した臨床試験結果である。試験の1 つでは大部分の患者(77%)が、クリニックで短時間で投与できるという理由から、リツキサン 静注製剤よりもRITUXAN HYCELA の使用を希望した。
 RITUXAN HYCELA 臨床開発プログラムで、以下の試験に合計2000 人近い被験者が参加した。下記の試験のClinicalTrials.gov 登録番号は、記載順にNCT01200758、NCT01292603、NCT01649856 & NCT01724021 である。
1) SABRINA;未治療の濾胞性リンパ腫を対象に化学療法との併用維持療法の第3 相試験。
2) SAWYER;未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)患者を対象に第Ib 相試験。
3) MabEase;未治療のびまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)の第3 相試験
4) PrefMab;未治療の濾胞性リンパ腫およびDLBCL に対する第3 相試験

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