2020/02/20

テセントリクの進行性非小細胞肺癌に対する1 次療法

FDA がロシュのテセントリク(一般名:アテゾリズマブ)の一変承認申請(sBLA)を受理し、優先審査に指定した。申請内容は、EGFR またはALK 変異の無い、PD-L1バイオマーカーテストによって判定した高PD-L1 発現 (TC3 / IC3 野生型[WT]) 陽性の、進行非扁平上皮および扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対するテセントリク の単剤療法による1 次療法である。FDA はPDUFA の審査目標を2020 年6 月19 日に設定している。
IMpower110 試験は、シスプラチンまたはカルボプラチン とペメトレキセドまたはゲムシタビン(化学療法)と比較したテセントリク 単剤療法の有効性と安全性を評価する第3 相、無作為化、非盲検試験である。ALK またはEGFR 変異のない(野生型)進行非扁平上皮または扁平上皮NSCLC 患者で化学療法の治療歴の無いPD-L1高発現の被験者572 人(野生型555 人)が登録され、1:1 に無作為に割り付けられた。テセントリク単剤療法は、化学療法と比較して7.1 カ月OS を改善した [OS の中央値:20.2 vs.13.1 カ月;ハザード比(HR) = 0.595、95%CI:0.398–0.890; p = 0.0106]。