2020/03/11

FDA、ソラフェニブ の治療歴の有る肝細胞癌患者の治療に、オプジーボ+ヤーボイ 併用療法承認

ブリストル-マイヤーズ スクイブ(BMS)のオプジーボ(一般名:ニボルマブ) 1 mg/kg とヤーボイ(一般名:イピリムマブ) 3 mg/kg(いずれも点滴静注)の併用療法が、ソラフェニブによる治療歴を有する肝細胞癌(HCC)患者の治療薬として、FDA の承認を取得した。本効能は、第1/2 相CheckMate -040 試験のオプジーボ+ヤーボイ 併用療法コホートで認められた奏効率および奏効期間に基づいて、迅速プログラムの下で加速承認された。本効能の承認の継続条件は、検証的臨床試験において臨床上のベネフィットを証明し示すことである。
CheckMate -040 試験は、ソラフェニブによる治療中に病勢が進行、またはソラフェニブ に不耐のHCC 患者を対象にオプジーボ+ヤーボイの併用療法を受けたコホートを含む、非盲検、第1/2 相臨床試験である。本試験には PD-L1 発現患者および非発現患者が含まれていた。
最短28 カ月間の追跡調査の後、オプジーボ+ヤーボイの併用療法の奏効率(ORR)は、33%(49 人中16 人;95%CI:20-48)であり、うち8%(49 人中4 人)が完全奏効(CR)、24%(49 人中12 人)が部分奏効(PR)を示した。奏効期間(DOR)は 4.6~30.5 カ月以上にわたり、患者の88%で 6 カ月以上、56%で 12 カ月以上、31%で24 カ月以上継続した。

参考

オプジーボは2017年9月にPD-1阻害薬としては初めてHCC適応症を取得した。ソラフェニブ無効患者に対する二次療法として単独投与での承認だった。その後、一次療法としての追加承認を目指したCheckMate-459試験が2019年6月に失敗している。今回はCTLA-4阻害抗体ヤーボイとの併用による、進行性HCCに対する二次療法が承認された。