2020/03/11

加齢黄斑変性症治療における抗VEGF抗体の安全性

03/11 NVS, VEGF inhibitor, wet AMD
Novartis provides update on use and safety of Beovu® in patients with wet AMD

ノバルティスは加齢性黄斑変性症(AMD)治療薬Beovuによる治療とその安全性について、市販後副作用報告の比率は承認申請用臨床試験の段階と同様もしくは低下傾向にあると発表した。申請用臨床試験における失明の頻度は対照薬アフリベルセプト(商品名:アイリーア注射)と同等であった。

(参考)
抗VEGF抗体によるAMD治療は、初期には2004年に大腸がんで承認されたアバスチン(一般名:ベバシズマブ)が転用されたが、Genentechは2006年に専用治療薬としてルセンティス(一般名:ラニビズマブ)を発売した。その後2011年にリジェネロンとバイエルからアイリーアが発売された。ルセンティスの2019年売上高は欧州を中心に販売するノバルティスが21億ドル、導出元のジェネンテック(ロシュ)が2米国を中心に20憶ドルだった。アイリーアはリジェネロンが米国で46憶ドル、導出先のバイエルが28億ドルを計上している。ノバルティスはルセンティスからBeovuへの切り替えによって米国市場への参入を果たし、リジェネロン(サノフィ)/バイエル陣営と本格的に競合しようという矢先だった。