2020/05/22

FDA、ALUNBRIG(brigatinib)のALK 陽性転移性NSCLC に対する1 次療法の効能追加承認

武田薬品のALUNBRIG(一般名:brigatinib)について、FDA が、成人のALK遺伝子転座陽性転移性非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対する1 次療法として承認した。今回の承認により、ALUNBRIG の適応症に1 次療法が追加された。ALUNBRIG は、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)分子変異を標的とするようデザインされた強力かつ選択的な次世代チロシンキナーゼ 阻害剤(TKI)である。
本承認は、ALK 阻害剤による前治療歴のない成人のALK 陽性局所進行あるいは転移性NSCLC 患者を対象に、クリゾチニブと比較してALUNBRIG の安全性および有効性を評価する第3 相ALTA-1L 試験の結果に基づくものである。2 年以上の追跡調査後、ALUNBRIG はクリゾチニブよりも良好な結果が示され、特にベースラインで脳転移のある患者に対して抗腫瘍活性が有意に高いことが示された。本試験において、盲検下での独立評価委員会(BIRC)による評価では、無増悪生存期間(PFS)の中央値はクリゾチニブの11 カ月に対してALUNBRIGは24 カ月であり、ALUNBRIGはクリゾチニブと比較して病勢進行または死亡のリスクを2 倍低下させた(PFS ハザード比=0.49)。確定奏効率(ORR)がALUNBRIG 群では74%(95%CI:66-81)、クリゾチニブ群では62%(95%CI:53-70)であることがBIRC の評価として示された。