2021/07/02

神経変性疾患におけるPGRN分解を阻害する抗体医薬に関する提携契約

グラクソスミスクライン(GSK)とAlectorが、前頭側頭型認知症(FTD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、アルツハイマー病等、広範な神経変性疾患に対応するためprogranulin(PGRN)を上昇させるようデザインされたモノクローナル抗体(mAb)のAL001 & AL101 を共同開発並びに商業化に関する戦略的グローバル提携契約を締結した。
免疫応答、ライソゾーム機能、および脳内の神経細胞の生存の重要な調節因子PGRN のレベルの低下は、多くの神経変性疾患と遺伝的に関連している。AL001 & AL101 は、PGRN の分解の原因となるsortilin 受容体を阻害することにより、PGRN のレベルを上昇させる新規ヒトmAb である。AL001 は現在、PGRN 遺伝子変異(FTD-GRN)による前頭側頭型認知症、またはそのリスクのある人々を対象としたピボタル第Ⅲ相臨床試験が進行中である。AL001 は現在、C9orf72 変異を有する症候性FTD 患者を対象とした第Ⅱ相試験が進行中であり、ALS 患者を対象とした別の第Ⅱ相試験は2021 年後半に開始される予定。AL101 は、より一般的な神経変性疾患を治療するように設計されており、現在、健常ボランティアを対象に第Ⅰa相臨床試験が行われている。 AL101 は、パーキンソン病とアルツハイマー病の治療薬の開発を目指している。