アストラゼネカ傘下のAlexion Europe SAS が申請していたユルトミリス (一般名:ラブリズマブ)について、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の成人の治療に、小児と青少年を追加する変更申請をEC が承認した。今回のEC の正式承認は9 月1 日、EC の初回承認は2019 年7 月2 日である。標準薬のソリリスと比較して投与頻度を低減させたが完全な終末補体阻害作用を実証した第3 相試験の中間解析結果に基づいての承認である。
ユルトミリス は、8 週間隔で投与される長時間作用型抗補体(C5)抗体で、成人のPNH 患者の治療薬として米国で2018 年12 月に承認されている。ユルトミリスは、免疫系の一部である終末補体カスケードのC5 タンパクを阻害して作用を発揮する。終末補体カスケードの制御不能な活性化は、PNH、aHUS、抗アセチルコリン受容体(AchR)抗体陽性重症筋無力症(MG)、抗aquaporin 4 (AQP4)自己抗体陽性視神経脊髄炎スペクトラム(NMOSD)などの重度の超希少疾患に関与している。