2022/07/25

FDA、エンハーツ のHER2 低発現転移性乳癌に対するsBLA 申請を受理、優先審査に指定

第一三共とアストラゼネカのエンハーツ (fam-trastuzumab deruxtecan-nxki) [DS-8201/T-DXd、HER2 に対する抗体薬物複合体(ADC)]について、HER2 低発現の転移再発乳癌に係るsBLA 承認申請がFDA により受理され、優先審査の指定を受けた。FDA による審査終了目標日(PDUFA date)は2022 年(暦年)第3 四半期に設定された。エンハーツの同効能は2022 年4 月にFDA からBreakthrough Therapy の指定を受けている。本申請は、2022 年6 月開催の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2022)で発表され、NewEngland Journal of Medicine 誌に掲載された、化学療法による前治療を受けたHER2 低発現(immunohistochemistry (IHC) 1+ 又は IHC 2+/in-situ hybridization (ISH)-negative)の乳癌患者を対象にしたグローバル第3 相DESTINY-Breast04 試験結果に基づくものである。主要評価項目である「hormone 受容体(HR)陽性のHER2低発現乳癌患者における無増悪生存期間(PFS)において、治験医師選択薬投与群と比較して、病勢進行または死亡リスクを49%低下させ、中央値は治験医師選択薬投与群(n=163)の5.4 カ月に対し、本剤投与群(n=331)では10.1 カ月と約2 倍近い改善効果を示した。