2022/10/03

FDA、フチバチニブを前治療歴の有る切除不能局所進行/転移性肝内胆管癌治療薬として承認

大鵬薬品の米国子会社Taiho Oncology, Inc.が、FGFR阻害剤フチバチニブ (開発コード:TAS-120、米国製品名:LYTGOBI®、剤形:錠剤、以下本剤)について、「前治療歴を有するFGFR2融合遺伝子、またはその他の再構成を伴う切除不能な局所進行または転移性肝内胆管癌」の効能でFDAより承認を取得した。
フチバチニブは、FGFR(線維芽細胞増殖因子受容体) 1、2、3 & 4を選択的に阻害する経口のチロシンキナーゼ阻害剤であり、選択的にFGFR1-4のATP結合部位に結合しFGFRを介するシグナル伝達経路を阻害することで、FGFR1-4遺伝子異常を持つ腫瘍細胞の増殖を抑制し細胞死を誘導する。化学療法等の前治療歴のある胆管癌を含む、FGFR1-4に遺伝子異常を持つ進行固形癌治療薬として、単剤又は他の化学療法等との併用で開発を進めている。
本製品の承認審査は、Real-Time Oncology Review(RTOR) Pilot Program、FDA迅速プログラム(Expedited Programs)には、Fast Track指定、Breakthrough Therapy指定、加速承認経路(Subpart H)、優先審査指定が含まれるが、これらの4経路がすべて適用された。また、申請者が自主的に提出するAssessment Aidも使用された。本承認申請(NDA)は2022年1月31日に提出され、約8カ月後の9月30日にType IのNMEとして承認された。