ギルテリチニブは、癌細胞の増殖に関与する受容体型チロシンキナーゼであるFLT3の遺伝子内縦列重複変異(ITD)とチロシンキナーゼドメイン変異(TKD)の双方を阻害する。
今回開始された第3相試験では、一次治療後に再発、または治療抵抗性のAML患者を対象に、ギルテリチニブと救援化学療法を比較する。骨髄あるいは血液でFLT3活性化変異陽性のAML患者369例を組み入れる。主要評価項目は全生存期間である。
(参考) グリベックの登場で慢性骨髄性白血病(CML)の治療成績は飛躍的に向上したが、急性骨髄性白血病(AML)については依然として予後が厳しく、新たな治療法が求められている。FDAがBT指定したベーリンガー・インゲルハイムのPlk阻害薬volasertibの他にも、ロシュのエピジェネティック作用薬ORY-1001、Seatle GeneticsのADC技術を用いた抗CD33抗体薬物複合体SGN-CD33A、など様々な取り組みが続いている。