2015/10/30

第一三共子会社PlexxikonのCSF阻害剤 PLX3397 による腱滑膜巨細胞腫治療をFDAがBT 指定

第一三共の米子会社プレキシコン(Plexxikon Inc.)が開発中の経口CSF-1R 阻害薬ペキシダルチニブpexidartinib(PLX3397)による、腱滑膜巨細胞腫(TGCT)の治療法をFDAがBreakthrough Therapy(BT)に指定した。日本企業のBT指定取得は小野薬品、旧三井製薬、武田薬品、中外製薬、エーザイに次ぎ6 社目、品目では7 番目となる。

TGCTは、関節や腱鞘に発症する破壊性腫瘍で、関節の破壊による非常な痛みから関節を動かし難くなり、しばしば外科手術が必要なとなる疾患である。100 万人当たり11 例に発症し、20 歳代から50 歳代の女性に多い。

ペキシダルチニブは、TGCTを引き起こす滑膜中の異常細胞の増殖を促進するコロニー刺激因子1 受容体(CSF-1R)を強力かつ選択的に阻害する新規経口低分子薬である。現在、症候性TGCT 患者を対象とする第3 相ENLIVEN 試験が126例の患者登録を目指して進行中である。今回の効能以外に、glioblastoma(膠芽細胞腫)、メラノーマ、卵巣癌、乳癌、およびMerck の抗PD-1 療法との併用で進行メラノーマや複数の固形癌での評価を予定または進行中である(➜par news)。

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