2015/10/09

抗PD-1抗体オプジーボの「プラチナ併用療法後に進行した非小細胞肺癌」効能追加をFDAが加速承認

ブリストルマイヤーズ・スクイブ/小野薬品のオプジーボ(一般名:ニボルマブ)が、プラチナ併用療法後に進行した非小細胞肺癌(NSCLC)に対してFDAの効能追加承認を取得した。FDAは本効能について予備的な臨床試験データをもとにBreakthrough Therapy(BT)指定しており、そのユーザーフィーゴールは2016年1月2日であったが、さらに3ヵ月前倒しの承認となった。2015年3月にメラノーマと扁平上皮性肺癌の効能がすでに承認されており(➜PAR news)、今回の承認により非扁平上皮性NSCLCが効能に含まれることになった。

承認申請の根拠:プラチナベースの化学療法中あるいは治療後に病勢が進行した転移性非扁平上皮性NSCLCを対象とした第3相無作為化試験(CheckMate-57試験)では、オプジーボ群(3mg/kgを3週毎に静注、292例)とドセタキセル群(75mg/m2を3週毎に静注、290例)を比較した。登録患者について、PD-L1発現の有無は問わなかった。主要評価項目の全生存期間(OS)は、オプジーボ群12.2ヵ月(95%CI:9.7-15.0)、ドセタキセル群9.4ヵ月(95%CI:8.0-10.7)、ハザード比0.73(95%CI:0.60-0.89;p=0.0015)であった。副次評価項目の無増悪生存期間(PFS)中央値は、オプジーボ群2.3ヵ月、ドセタキセル群4.2ヵ月(p=0.39 )で有意差は認められなかった。オプジーボ群では重篤な有害事象が47%に認められた。最も重篤な有害事象は、肺炎、肺塞栓症、呼吸困難、胸水、呼吸不全であった。

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