PSCAは前立腺癌、膵臓癌、膀胱癌、食道癌、胃癌などに発現する癌抗原である。Bellicumが開発中のBPX-601は、PSCAを標的とするCAR-T細胞の活性、増殖および持続に関する薬理学的制御を可能にするGoCAR-T細胞療法である。Agensysが保有するPSCA抗体に関する技術を導入することにより、BPX-601開発の加速化を図る。
通常のCAR-T療法では、CAR遺伝子が導入されたT細胞が癌細胞と結合すると同時に、T細胞が制御不能な状態で活性化される。GoCAR-T細胞は癌細胞と結合してもrimiducidがないと活性化しない。rimiducidを投与して初めてT細胞が活性化され、癌細胞への攻撃が開始されるため、CAR-T療法の副作用を低減すると期待される。