2016/04/15

オシメルチニブ(製品名タグリッソ) の効果が期待できる進行非小細胞肺癌患者の選択に有効なctDNA 遺伝子型検査

2016 年欧州肺癌学会(ELCC:European Lung Cancer Conference)で、EGFR T790M変異陽性非小細胞肺癌に有効なAstraZenecaアストラゼネカ のタグリッソ(一般名:オシメルチニブ)について、最も効果が期待できそうな患者の選択に、血漿中循環腫瘍(ct)DNA(ctDNA)の検査が有用であることを示す臨床試験結果が報告された。
タグリッソの第1 相AURA 試験において、血漿DNAの遺伝子型がタグリッソ のベネフィットを得られるか否かを判定するために血漿が採取され収集された。
血漿および腫瘍遺伝子型の両データのある216 名の患者において、T790M が一致した患者の割合は70%であった。血漿中に検出されたsens 変異陽性の137 例に限定すると、一致率は80%に向上した。腫瘍のT790M 陽性患者179例では、ORR;62%、mPFS;9.7 ヵ月、血漿中のctDNA のT790M 陽性患者167例では、ORR;63%、mPFS;9.7 ヵ月であった。一方、腫瘍のT790M 陰性患者58例のORR;26%、mPFS;3.4 カ月に比べて、血漿T790M 陰性患者104例についてはORR;46%, mPFS;8.2 ヵ月であったが、血漿T790M陰性例のうちT790M-/ sens+ではORR;38%、mPFS;4.4 ヵ月、T790M-/sens-ではORR;64%、mPFS;15.2 ヵ月であった。

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