お知らせ

2017/05/09

EMD Serono の抗PD-L1 抗体avelumab (BAVENCIO)を膀胱癌治療薬としてFDAが加速承認

 白金製剤含有化学療法中あるいは白金製剤含有化学療法後、または白金製剤含有化学療法のネオアジュバント、あるいはアジュバント療法で12 ヵ月以内に病勢が進行した局所進行又は転移性尿路上皮癌の治療薬として承認された。優先審査の指定を受け、希少病薬の指定も受けて審査ゴールを3 ヵ月前倒しの加速承認となった。
 成人および小児の転移性Merkel 細胞癌に対する初回承認申請(BLA)も加速承認されていた。申請提出が2016 年9 月23 日、加速承認制度の下で、Breakthrough Therapy 指定、優先審査指定、希少病薬指定により2017 年3 月23 日に承認されている。今回の2 回目の承認申請は初回承認される前の2016 年12 月24 日に提出されたため、sBLA でなくBLA申請となった。
 約1,700 人を登録したオープンラベル、シングルアーム、第1 相JAVELIN 固形癌臨床試験の尿路上皮癌コホート242例のデータが承認の根拠とされた。avelumab 10 mg /kg 2 週に1 回(Q2W)を点滴静注し、X 線あるいは臨床上の病勢進行あるいは受け入れ難い毒性発現まで投与を継続した。avelumab投与前に抗ヒスタミン剤およびacetaminophen を毎回投与した。少なくとも13 週フォローされた患者に対する奏効率(ORR)は、13.3%(n=30)(95%CI; 9.1, 18.4)、6 ヵ月フォローされた患者では16.1%(95%CI; 10.8, 22.8)であった。奏効発現までの期間は2.0 ヵ月(信頼区間1.3-11.0)、奏効期間の中央値は、少なくとも13 週あるいは6 ヵ月の時点では未達であったが、両グループでは1.4+~17.4+ヵ月の範囲にあった。