2017/06/07

アレセンサがALK 融合遺伝子陽性脳転移NSCLC 患者の脳転移病変の進行を抑制

ALK 融合遺伝子陽性非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象にしたロシュのアレセンサ(一般名:アレクチニブ)、第3 相、国際共同ALEX 試験結果が、ASCO2017で報告された。ALEX 試験は、1 次療法におけるアレクチニブ(ALE)とクリゾチニブ(CRI)の有効性および安全性を比較する、国際共同、第3 相、非盲検、無作為化、比較試験で、303人の未治療ALK 融合遺伝子陽性NSCLC 患者が登録され、ALE 群とCRI 群の2 群に1:1 に割付けられた。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は中枢神経系病変の病勢進行までの期間、奏効率(ORR)、全生存期間(OS)、安全性等であった。
試験担当医師判定において、CRI 群に対しALE 群は、病勢進行又は死亡リスクを53%低下した(HR=0.47、95%CI: 0.34-0.65、層別log-rank 検定、p<0.0001)。PFS中央値はALE 群は未達(95%CI: 17.7-未達)、CRI 群で11.1 カ月(95%CI: 9.1-13.1)であった。 独立評価委員会判定において、CRI 群に対しALE 群で病勢進行又は死亡リスクは50%低下(HR=0.50、95%CI: 0.36-0.70)。PFS 期間中央値は、ALE 群25.7 カ月(95%CI: 19.9-未達)、CRI群10.4 カ月(95%CI: 7.7-14.6)であった。また、CNS病変の病勢進行リスクは、ALE 群はCRI 群より84%低かった(HR=0.16、95%CI: 0.10-0.28)。