2017/09/01

FDA、ADC 薬MYLOTARGをCD33陽性AML 治療薬として再承認

FDA は、CD33 発現陽性の、新たに診断された成人の急性骨髄性白血病(AML)患者の治療薬として、抗CD33 ADC薬MYLOTARG(一般名:gemtuzumab ozogamicin)を承認した。また、再発又は初回治療に難治性のために無効だった、2 歳及びそれ以上のCD33 陽性AML 患者の治療を再承認した。本剤は希少病薬の指定を受けていた。
MYLOTARG は、2000 年5 月に加速承認制度の下で、再発を経験した60 歳以上のCD33 陽性AML 患者に対する単剤療法として承認された。2010年、ファイザーは臨床上のベネフィットを証明する第3相試験(SWOGS0106)において、治療に関連した肝静脈閉塞症(VOD)を含む副作用により、MYLOTARG 群の致死率が有意に高まったため、自主的にMYLOTARG の承認を取り下げた。当時、用法用量は9 mg/m2の高用量を使用していた。
承認申請の根拠とした臨床試験では、化学療法との併用療法および単剤療法が検討された。MYLOTARG の1回の投与量を1/3 の3 mg/m2に減量して再評価した。
1) 化学療法との併用療法: CD33陽性AMLと新たに診断された271人の患者を、MYLOTARG と化学療法(ダウノルビシン+シタラビン)との併用療法、あるいは化学療法のみの何れかに割付けた。評価項目は、イベントフリー生存率、治療への反応に失敗、病勢進行、無合併症生存率などである。合併症の無い期間は、化学療法単独群では9.5 ヵ月、MYLOTARG と化学療法の併用群では17.3ヵ月であった。
2) 単剤療法:2 本の独立した臨床試験で評価された。① 最初の試験;強化化学療法に忍容性が無い、または強化化学療法を受けないことを選択した被験者237 人を無作為に、MYLOTARG 群または最良支持療法群の何れかに割付けた。試験の評価は、全生存(OS)期間の比較である。MYLOTARG 群の患者と、最良支持療法群のOSは、それぞれ4.9ヵ月と3.6 ヵ月であった。② 第2の試験;一度再発を経験したCD33陽性AML 患者57人を登録した単アーム試験で、被験者はMYLOTARG治療 の1コースを受けた。完全寛解率は26%で、完全寛解持続期間の中央値は11.6 ヵ月であった。
Link » ファイザー