お知らせ

2017/10/30

CAR T 療法YESCARTA を再発難治性大細胞型B 細胞リンパ腫治療薬をFDAが承認(10/18/2017)

 Gilead Sciences に買収されたKite が申請していた抗CD19 キメラ抗原受容体(CAR)T 細胞療法(CAR T 療法)YESCARTA (axicabtagene ciloleucel)について、「2 回あるいはそれ以上の治療歴を有する」再発・難治性(r/r)大細胞型B 細胞リンパ腫の成人患者を対象にFDA が承認した。CAR T 細胞療法としてはノバルティスのカイムリアに続いて2 番目の承認となる。リンパ腫(NHL)に対する治療法としては最初の承認である。カイムリアは白血病(急性リンパ性白血病、ALL)を対象に承認されている。
 承認の根拠とされたZUMA-1主要臨床試験では白血球除去輸血を受けた111 人中、101 人がYESCARTA で治療された。患者の年齢の中央値は58 歳(23~76 歳)、男性が67%、89%が白人で、多くの患者(76%)がびまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)であり、2 次あるいは3 次療法においても難治性を示し、自家幹細胞移植1 年以内に21%が再発していた。
 111 人の患者中1 人では製造に失敗し、基本的に病勢進行が速いか、白血球除去輸血後の重篤な副作用により9 人が治療を受けなかった。白血球採取からCAR T 製品配送までの製造期間の中央値は17 日(14~51 日)、白血球採取からインフュージョンまでの期間の中央値は24 日(16~73 日)、投与量の中央値は2×106 viable cells/kg (1.1~2.2×106 viable cells/kg)であった。奏効率72%、完全奏効51%を達成した。

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