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2017/10/05

腫瘍溶解ウイルス療法IMLYGICがCTLA-4阻害薬との併用で進行悪性黒色腫に対する効果を証明

 アムジェンのIMLYGIC(一般名:talimogene laherparepvec)とBMSの抗CTLA-4抗体ヤーボイ(一般名:イピリムマブ) の併用による第2 相'264 試験の良好な結果がJ Clin Oncol誌 に掲載された。IMLYGICは、悪性黒色腫の病変組織に直接注入するワクチンである。腫瘍細胞内でのみ複製するよう遺伝子操作を施したherpes simplexウイルス1型の遺伝子に免疫系を刺激し殺癌細胞活性を高めるヒトGM-CSF遺伝子を組み入れている。腫瘍細胞を溶解し腫瘍抗原およびGM-CSFを全身に放出し抗腫瘍活性を高める。
 '264試験では、1回以上の治療歴のないBRAF野生型、2 回以上の治療歴のないBRAF変異陽性切除不能ステージIIIB~IVの悪性黒色腫の患者を対象とし、イピリムマブ投与群とイピリムマブとIMLYGICの併用群に1:1 に無作為に割付けた。イピリムマブ投与群と比較してイピリムマブとIMLYGICの併用群では、奏効率(ORR)が2 倍以上に改善した [39% vs. 18%、オッズ比(HR)= 2.9, 95%CI:1.5-5.5, p = 0.002]。