2017/11/08

PARP阻害剤の最新動向 ー 卵巣がんだけでなく、乳がん、肺がんへと広がる適応症

ファーマセットLibraryが収載しているPARP阻害剤に関連する記事を紹介します。

最初のページはPARP阻害剤の新着情報(表紙)です。先月18日にアストラゼネカが卵巣がん治療薬リンパルザの乳がんへの効能拡大を申請したのが最新ニュースです。

リンパルザは初めて承認されたPARP阻害で、2014年に卵巣がん治療薬として承認され、2016年売上高は200億円を越えました。2016年末にクロービス社のルブラカが卵巣がんの三次療法、今年3月にはテサロ社のゼジュラが白金製剤投与後の卵巣がん患者の二次療法として承認されました。

次のページはPARP阻害剤の概観図です。すでに承認されている上記3品目に加えて、開発段階にあるアッヴィのベリパリブとファイザーのタラゾパリブも掲載しています。

べリパリリブの開発は肺がんと乳がんが先行しています。タラゾパリブは卵巣がんをとばして乳がん治療薬として開発を進めています。アステラス製薬の前立腺がん治療薬イクスタンジを創出したメディベーションを買収統合したファイザーが開発中です。メディベーションの企業買収にファイザーが支払った1兆2000億円と、サノフィが先に提示していた8000億円との間には4000億円の差がありました。サノフィはイクスタンジの現在価値(資産価値)を8000億円と評価し、開発段階のPARP阻害剤には価値を認めなかったと言われています。

最後に、PARP阻害剤に関する保存記事のサマリーです。

下から上に向かって新しい記事になります。アッヴィは2016年11月にベリパリブを「進行性扁平上皮型」の非小細胞肺癌(NSCLC)の治療薬としてFDAのオーファン指定を受けました。

2016年12月にクロービスのルブラカが2番目のPARP阻害薬として承認されました。

今年(2017年)に入って3月に3番手のテサロのゼジュラが承認されました。

10月にはアストラゼネカがPARP阻害剤として初めての、卵巣がん以外の適応症となる乳がん効能の取得をめざして提出した追加承認申請(sNDA)をFDAが受理しました。詳細は右上部「保存記事ボックス」のなかにある「2014 リンパルザ」をクリックして閲覧できます。

表紙ページを一般公開しています。保存記事のご試用については、電話 03-6356-6620 または メール mishima@pharma-asset.com にてお問い合わせください。