AstraZeneca announces three large-scale initiatives in China to advance global medicine research and development
アストラゼネカはグローバル医薬品の研究開発を促進するため、中国での3つの大規模な構想を発表
- 上海市静安区にグローバルR&Dセンターを新設し、上海地区の研究開発要員を1000名に倍増すると同時に中国の研究開発生態系のなかで成長してきた新興企業との提携を拡大する。
- 人工知能(AI)発明センターを設立し、研究開発、製造、管理部門、営業にデジタル技術を導入する。とくに中国のハイテク企業やベンチャー企業と提携して患者向けソリューションの発明をめざす。
- 中国の医療制度の発展を促進するために中国投資銀行CICCと共同で10憶㌦(1100億円)のヘルスケア産業ファンドを設立し、無錫市国際生命科学イノベーション・キャンパスで活動するベンチャー企業を支援する。
(参考)
前週にはアムジェンが北京を本拠に急成長するBei-Gene社との提携を発表するなど、グローバル製薬企業の中国展開が加速している。今回のアストラゼネカは上海の自社拠点を拡充する動きであるが、中国におけるバイオファーマ企業の研究センター設立は北京よりも上海に集中しているようだ。筆者は2004年に開催された投資家ツアーに参加して北京と上海で、中国およびグローバルの製薬企業を訪問したことがある。15年前にも政治の中心である北京で起業する有力バイオベンチャーはあったものの、グローバル企業の中国拠点は当時から上海に集中していたように記憶している。上海で訪問したロシュとJ&J(ヤンセン)の研究所はすでに大規模なものだった。このような、中国展開におけるメガファーマの先行組と比べて、おそらくアストラゼネカは10年、日本企業はさらに10年と遅れているのではないかと思われる。