Nov 11, 2019
- Roche’s risdiplam meets primary endpoint in pivotal SUNFISH trial in people with type 2 or 3 spinal muscular atrophy - Data will be shared with health authorities globally, including the U.S. Food and Drug Administration (FDA)
ロシュのリスジプラム(risdiplam)は2型または3型の脊髄性筋萎縮症(SMA)患者を対象とした承認申請用のSUNFISH臨床試験において主要評価項目を達成した。データは米国FDAを含む全世界の審査機関に提出される予定。
(参考)
リスジプラムは経口製剤のSurvival motor neuron(SMN)遺伝子スプライシング修飾薬である。SMNタンパク質の欠乏は多くの組織やその細胞に影響を及ぼす可能性があると考えられている。Risdiplamの経口投与により全身のSMNタンパク質濃度が増加する。FDAが2歳以下の小児を対象に本年(2019年)5月に承認したノバルティスのZOLGENSMAはSMN遺伝子のコピーであり、静脈内に単回投与して治療効果が期待されている。
脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy: SMA)について(難病情報センター http://www.nanbyou.or.jp/entry/135)
脊髄の運動神経細胞(脊髄前角細胞)の病変によって起こる神経原性の筋萎縮症で、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と同じ運動ニューロン病の範疇に入る病気です。体幹や四肢の筋力低下、筋萎縮を進行性に示します。小児期に発症するI 型:重症型(別名:ウェルドニッヒ・ホフマンWerdnig-Hoffmann病)、II 型:中間型(別名:デュボビッツDubowitz病)、III 型:軽症型(別名:クーゲルベルグ・ウェランダーKugelberg-Welander病)と、成人期に発症するIV型に分類されます(表1)。主に小児期に発症するSMAは第5染色体に病因遺伝子を持つ劣性遺伝性疾患ですが、成人発症のSMA IV型は遺伝子的に複数の成因の混在が考えられます。