ロシュグループのジェネンテックは、中外製薬創製のpH 依存的結合性ヒト化抗IL-6 受容体モノクローナル抗体エンスプリング(一般名:サトラリズマブ)について、抗アクアポリン-4 抗体陽性の視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)に対する新規作用機序を有する治療薬として米国FDA から販売承認を取得したと発表した。
エンスプリングは中外製薬が創製した、pH 依存的結合性ヒト化抗IL-6 受容体モノクローナル抗体で、中外製薬独自のRecycling 抗体技術を初めて適用している。NMOSD の主要原因であるIL-6 シグナル伝達を阻害することで、NMOSD の再発を抑制するとされている。エンスプリングはこれまでに、カナダ、日本、スイス の3 カ国で承認さいる。EU においてはNMOSD に対して希少疾病用医薬品の指定を受け、2019 年にEMAにより販売承認申請(MAA)が受理されている。