2021/06/28

ENSPRYNG、視神経脊髄炎スペクトラム障害に対する初の皮下治療薬としてEU 承認取得

ロシュは、中外製薬が創製したENSPRYNG(一般名:satralizumab)について、成人および12歳以上の青少年の抗aquaporin-4 抗体(AQP4-IgG)血清陽性、視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)に対する初の皮下投与による治療法としてEC より承認を取得したと発表。
ENSPRYNGは、pH 依存的結合性ヒト化抗IL-6 受容体モノクローナル抗体で、中外製薬独自のリサイクリング抗体技術を適用した初めての薬剤である。視神経脊髄炎スペクトラム障害 (NMOSD:Neuromyelitis Optica Spectrum Disorder)の主な原因であるIL-6のシグナル伝達を阻害することで、再発の抑制が期待される。視神経脊髄炎 (NMO:Neuromyelitis Optica)およびNMOSD 患者を対象にした2本の第3相国際共同試験で、免疫抑制剤によるベースライン治療との併用投与および単剤投与でそれぞれ主要評価項目を達成した。ENSPRYNG はこれまでに日本、米国、カナダ、スイスで承認されており、欧州では2019 年にEMA より承認申請が受理されている。本剤の自己注射(4週ごとの皮下投与)により在宅治療が可能になる。