7 月15 日、FibroGen, Inc.(FibroGen)は、本日、FDA の心血管系および腎臓病薬諮問委員会(CRDAC)が、慢性腎臓病(CKD)成人患者による貧血の治療薬として申請した、経口低酸素誘導因子prolyl-hydroxylase(HIF-PH)阻害剤roxadustat のNDA を審議し、採決の結果承認勧告を却下したと発表した。以下、より詳細な発表が開発パートナーのAstraZeneca が公表しているのでCRDAC の審議内容を紹介する。
1. CRDAC の採決結果
CRDAC は、roxadustat のベネフィット-リスクプロファイルは、非透析依存性(NDD)患者における慢性腎臓病(CKD)の貧血治療薬のNDA 承認に対して承認勧告を支持しない見解が圧倒的多数を占め(13:1)、およびroxadustat のベネフィット-リスクプロファイルは、透析依存性(DD)成人患者のCKD における貧血の治療薬としての承認を支持していないとの見解が多数を占めた(12:2)。委員会メンバーは、血栓症のリスクに注目し、placebo および他の赤血球生成刺激剤に対する薬剤の性能と安全性を検証する5 本の臨床試験結果を詳述したFibroGen の発表、および承認支持を表明している患者と腎臓専門医の証言を聴取した。
2. HIF-PH 阻害剤roxadustat の安全性と有効性評価
合計8,000 人以上の患者を含む第3 相臨床試験プログラムで実証され、5 つの査読付きジャーナル誌に掲載済みである。FDA は、NDA の審査に際し、採決結果、独立した見解、専門家からの勧告を考慮するが、諮問委員会の勧告に拘束されない。2021 年初頭、FDA は、roxadustat のNDA を審査するためCRDAC の開催を確認し、評価を支持するために臨床データの分析をさらに明確にするよう要求した。FDA は、roxadustat のNDA の最終決定を行う時期を発表していない。roxadustat は、中国、日本、チリ、韓国を含む国々で、NDD およびDD 成人患者のCKD における貧血の治療薬として承認されている。EU のEMA/CHMP が6 月の定例会議で本品の中央審査方式による販売承認申請に対して承認勧告を採択しており、他の地域でも規制当局の審査を受けている。(完)
(主な出典:https://www.astrazeneca.com/media-centre/press-releases/2021/status-on-us-fda-advisory-committee-for-roxadustat.html 他)