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2022/07/22

CHMP、新二重特異性抗体TECVAYLI を再発性・難治性多発性骨髄腫治療薬として承認勧告

Johnson & Johnson 傘下のJanssen-Cilag International N.V.が販売承認申請した、新規二重特異性抗体TECVAYLI(一般名:teclistamab)について、EMAのCHMP が、免疫調節剤、プロテオソーム阻害剤、および抗CD38抗体を含む少なくとも3 レジメンの前治療歴が有り、直近の治療で病勢が進行した再発性および難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者の治療薬として条件付き承認(CMA)を勧告した。
Teclistamabは、既製のT 細胞リダイレクト二重特異性抗体である。多発性骨髄腫細胞に見られるマーカーであるB 細胞成熟抗原(BCMA)とT 細胞上のCD3 の両方を標的としている。新しい治療法の選択肢は、過去数十年にわたって多発性骨髄腫を患っている患者の生存転帰をほぼ2 倍に向上させたが、依然として不治の病にとどまっている。ほぼ全ての患者が再発し、その後の治療が必要になっている。一般的に有効性結果は治療の各ラインで減少し、患者は予後不良に直面している。2021 年12 月、EMA はteclistamab をPRIME スキーム、ならびに加速審査に指定した。加速審査は、CHMP が販売承認申請(MAA)の審査時計を標準の210 日から150 日に短縮し、医薬品が公衆衛生および治療法の革新性が評価された場合に付与される。
第1/2 相MajesTEC-1 試験においてteclistamab は、これまでに3 レジメンの前治療に曝露された多発性骨髄腫の患者に、深い持続的な奏効反応をもたらした(n = 165)。追跡期間の中央値は約14 カ月(14.1)で、全体の奏効率は63%(95%CI:55.2–70.4)、うち39.4%が完全奏効(CR)を達成した。CR 達成患者のほぼ半数(46%)が、微小残存病変(MRD)が陰性であった。