お知らせ

2015/09/08

アストラゼネカの非小細胞肺癌に対するAZD9291の最新データを世界肺癌学会で報告

米国デンバーで開催された2015年世界肺癌学会(WCLC)において、上皮成長因子受容体変異陽性(EGFRm)進行非小細胞肺癌(NSCLC)の1次および2次治療におけるAZD9291の最新データが報告された。AZD9291はアストラゼネカが開発中のEGFR T790M耐性変異陽性NSCLC治療薬で、FDA、EMAおよびその他の規制当局に承認申請中である。FDAからBT指定、希少疾病薬・加速承認制度指定を受け、さらに優先審査が付与されている。また、EMAからは加速審査ステータスを取得している。
AZD9291は高選択性の不可逆的阻害剤で、野生型EGFRに作用せず、EGFR活性化変異と耐性遺伝子変異であるT790Mの双方を阻害する。本剤は、高血糖の可能性を最小化するために、インスリン受容体(IR)およびインスリン様成長因子受容体(IGFR)に対する活性を最小に抑えるように設計されている。

NSCLCのうちEGFR遺伝子変異陽性患者は、欧米人では10~15%、アジア人では30~40%を占め、既存のEGFR TKIによる治療が奏効するが、ほとんどが耐性化することが問題である。耐性はT790Mによるものが約2/3を占めるが、この耐性変異腫瘍に特化した治療薬はまだ承認されていない。

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