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2016/01/28

大塚製薬の米子会社Avanir 社が開発した急性片頭痛治療薬ONZETRA XsailをFDAが承認

FDAは、大塚製薬の米国子会社Avanir Pharmaceuticals, Inc.(Avanir)が開発してきたAVP-825(製品名:ONZETRA Xsailオンゼトラ・エクセル)の販売を承認した。片頭痛の前兆の有無にかかわらず、成人の急性片頭痛治療が対象となる。

 オンゼトラ・エクセルは、新規のデバイスであるXsailを用いて、スマトリプタンの乾燥粉末剤を1吸入11mg(1回用量2吸入22mg)服用する、唯一即効性のある製剤である。鼻腔内へ薬剤を届ける新規のデバイスであるXsail は、呼気を動力源とした特徴的な経鼻デリバリーシステムである。狭い鼻道を穏やかに拡張させ、通常の鼻スプレーでは薬剤を届けにくい鼻の奥深くまで効率よく薬剤を届けることができる。吸収が早く局所的に作用することにより即効かつ優れた効果が期待される。

【参考】
Avanir は中枢神経疾患系に特化するバイオベンチャーとして1988 年に設立され、世界初で唯一となる情動調節障害治療薬ニューデクスタNUEDEXTA(デキストロメトルファン/キニジン;20mg/10mgカプセル)を開発、2011 年2 月に米国で発売した。NUEDEXTA の売上は順調に伸長し、2013 年7 月~2014年6 月の12カ月売上は前年同期比50%増94 百万$に達した。大塚製薬にとっては、2015 年4 月に特許切れとなった主力製品エビリファイ の売上減少をカバーする有力な製品となる。Avanir は今回承認された片頭痛治療薬の他にも、アルツハイマー型認知症、パーキンソン病などの中枢神経系治療薬の開発を進めている。2014年12月2日に大塚製薬とAvanirは35 億$での企業買収に合意した。

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