2016/04/11

BCL-2阻害剤venetoclaxを17p 欠損慢性リンパ性白血病に対する治療薬として FDAが加速承認

 FDAは、アッヴィとロシュが共同開発中の選択的BCL-2 阻害剤ベネトクラックスvenetoclax(製品名:VENCLEXTA)錠について、少なくとも1 回の治療歴のある17p遺伝子欠損の再発・難治性(r/r)慢性リンパ性白血病(CLL)に対する治療薬として加速承認した。BCL-2 (B-cell lymphoma-2)阻害剤としてはfirst-in-class の製品である。
 BCL-2 タンパク質は、細胞のアポトーシスをブロックし、CLLでは過剰発現されている。ベネトクラックスは、アッヴィとジェネンテック(ロシュ子会社)が共同開発した薬剤で、米国では両社が共同販売し、米国外はアッヴィが単独で販売する。
 ベネトクラックスの安全性と有効性は、17p 欠損の治療歴のあるCLL患者106 例を対象としたオープンラベル第2 相M13-982 試験で評価された。17p 欠損患者の特定は、FDA が承認したVysis CLL FISH Probe Kitにより行われた。主要評価項目の奏効率(ORR)は80%、最初の奏効が認められるまでの期間は治療開始から0.8 ヵ月(範囲;0.1~8.1 ヵ月)であった。

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