お知らせ

2017/03/03

夜間頻尿の治療薬としてデスモプレシン(desmopressin acetate)の経鼻スプレー(商品名 NOCTIVA )をFDAが承認

夜間に尿が過剰生成される「夜間多尿症」として知られている症状により、夜間に少なくとも2回の睡眠中断が起きる成人を対象として承認された。一日一回、就寝30分前に経鼻スプレーする。夜間多尿症による夜間頻尿に限定して承認され、医療提供者は24時間尿採取など、夜間の尿の過剰生成を確認する必要がある。2016年10月開催のFDA 骨・生殖・泌尿器薬諮問委員会で賛成14:反対4で承認勧告された。
(参考)
 開発したセレニティ社(Serenity Pharmaceuticals)は米国ペンシルバニア州ミルフォードを拠点とする非公開のバイオベンチャー企業である。NOCTIVAを販売する目的で提携していたアラガンは今回の承認と同時にセレニティとの契約を解消し、撤退した。特許満了となった化合物を新たな効能で再開発する「Re-profile」、「Re-positioning」といった開発製品の高薬価に対する反発が高まったことが背景にある。最近ではデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の治療薬として承認されたコルチコステロイド化合物EMFLAZA(Marathon Pharmaceuticals LLC)に設定された年間9万ドル(1000万円)近い高薬価が社会問題となっている。