お知らせ

2017/06/19

キノロン系抗菌剤BAXDELAを皮膚感染症治療薬としてFDAが承認

 BAXDELA (一般名:delafloxacin)はMRSA(methicillin 耐性Staphylococcus aureus)を含むGram 陽性および陰性の病原菌 に抗菌活性を示すフルオロキノロン系抗菌剤である。2014 年5 月に抗菌剤開発の優先制度であるQIDP 指定を受け、ファストトラック、優先審査で承認された。開発元は日本の湧永製薬である。Melinta Therapeutics (Melinta)が申請した。
 FDAは急性皮膚および皮膚軟部組織感染症(ABSSSI)治療薬として錠剤および注射剤の2 件のNDA を承認した。ABSSSI は基礎疾患があり、易感染性になっているケースがほとんどで、米国では毎年300 万人が入院し、最適な抗生剤の選択が非常に困難な症例が多い。
 承認は、静注および経口錠剤の2 本の第3 相試験結果に基づいてなされた。治療開始48 時間~72 時間における初期臨床効果を主要評価項目とし、標準療法のバンコマイシン+aztreonam 併用療法に対して非劣性を示した。有害事象による試験中止は0.9%で、忍容性は良好であった。