P2X3受容体拮抗薬による慢性咳嗽の治療

09/08 MRK, P2X3 antagonist, Chronic cough
Merck’s Gefapixant (45 mg Twice Daily) Significantly Decreased Cough Frequency Compared to Placebo at Week 12 and 24 in Patients with Refractory or Unexplained Chronic Cough

難治性または原因不明の慢性咳嗽患者に対してgefapixant（ゲファピザント？）45mgを一日２回投与したところ、投与開始後12週および24週時点の咳の頻度がプラセボと比較して有意に減少した。欧州呼吸器学会の2020国際会議においてメルクがゲファピザント（MK-7264）の２本の申請用基軸臨床試験の結果を発表した。

P2X3受容体は気道内膜のC線維を中心とする感覚神経線維の表面に存在する。気道の炎症、過敏症、物理的ストレスなどにより、アデノシン三リン酸（ATP）などの化学刺激物質が気道内膜細胞から放出される。細胞外ATPのC繊維表面P2X3受容体との結合が損傷シグナルとなり、咳などの生体反応を誘引する。