アストラゼネカは、抗PD-L1 抗体イミフィンジ(一般名:デュルバルマブ)と化学療法の併用療法に抗CTLA4 抗体tremelimumab の短期投与を追加した第3 相POSEIDON 試験において、治療の中止例を増やさず患者の転帰の改善が示されたと発表した。主要なtremelimumab のイミフィンジとの併用試験は11 本検索されたが、7 本が失敗しており、漸くポジティブな結果が得られた。
第3相POSEIDON試験の肯定的な結果は、ステージIV期(転移性)の非小細胞肺癌(NSCLC)患者の1 次療法において、イミフィンジとtremelimumab を白金ベースの化学療法に追加すると、化学療法と比較して全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)を統計的かつ臨床的に有意に改善した。
死亡リスクが23%減少し[ハザード比(HR)= 0.77; 95%CI 0.65-0.92; p = 0.00304]、OS 中央値は併用群の4.0カ月に対し化学療法群11.7カ月であった。併用群の患者の推定33%が2年生存したのに対し、化学療法の2 年生存率は22%であった。また、病勢進行または死亡のリスクが28%減少し(HR= 0.72;95%CI; 0.60-0.86; p =0.00031)、PFS 中央値はそれぞれ6.2カ月 vs.4.8カ月であった。