グラクソスミスクライン(GSK)が、単回投与のモノクローナル抗体(mAb) sotrovimabについて、COVID-19 に対する治療薬として厚生労働省に製造販売承認申請を提出した。今回の承認申請では特例承認(SAE;Special Approval for Emergency)の適用を希望している。点滴静注で、COVID-19 における酸素療法を必要としない軽症~中等症で、かつ重症化リスクが高いと考えられる患者を投与対象にしている。FDA からは2021 年5 月26 日に緊急使用許可を、欧州医薬品庁(EMA)のヒト用医薬品委員会(CHMP)からは12 歳、体重40 kg 以上の個人への条件付使用、さらに、カナダ、イタリア、アラブ首長国連邦、シンガポール等では一時的承認を、またオーストラリアでは承認を取得している。
sotrovimab は、GSK と米国のVir Biotechnology, Inc.(Vir)が研究開発を進めているSARS-CoV-2 に対するmAb である。海外での第2/3 相COMET-ICE 試験では、1,057 例の有効性に関する主要解析において、投与29 日目までに24 時間を超える入院または死亡(死因を問わない)を、プラセボ と比較して79%低減した(p<0.001)。