お知らせ

2022/05/02

ギリアドとDragonfly、癌と炎症領域におけるTri -Specific NK 細胞療法の共同開発契約締結

ギリアドとDragonfly Therapeutics (Dragonfly)は、癌および炎症領域の新規治療法の開発を目指して、Dragonfly の新規NK 細胞エンゲージメントによる複数の免疫療法を進める戦略的提携契約を締結したと発表した。NK 細胞エンゲージメントは、チェックポイント阻害剤に耐性および難治性の腫瘍、ならびに炎症などの他の疾患領域における可能性を含む、広範囲の癌種に対する可能性を秘めた新しい作用機序を有している。
契約に基づいてギリアド は、5T4 を標的とする前臨床試験段階にある免疫療法プログラムDF7001 について、Dragonfly からグローバルな独占的ライセンスを取得する。この契約はまた、特定の前臨床開発完了後、Tri-specific NK Engager Therapies (TriNKETs) 技術を使用して新たなNK 細胞エンゲージメントプログラムの開発と商業化の独占的グローバルな権利をライセンス供与するオプション権をギリアドに付与する。

DF7001 は、癌細胞に対するNK および細胞傷害性T 細胞を活性化し殺細胞活性を誘導するように設計されたTriNKET である。DF7001 のターゲットは5T4 で、非小細胞肺癌、膵臓癌、乳癌、頭頸部扁平上皮癌など、いくつかの癌の予後不良に関連する腫瘍増殖をサポートする癌細胞と間質細胞に発現するタンパク質である。DF7001 は、腫瘍細胞、癌関連線維芽細胞、癌幹細胞などの5T4+発現細胞の死滅を引き起こす可能性がある。このプログラムは、2023 年前半にIND の申請を行う予定。