お知らせ

2023/01/26

EC からエンハーツのHER2 低発現乳癌に係る一部変更承認取得

第一三共の抗HER2 抗体薬物複合体(ADC)であるエンハーツ (一般名:トラスツズマブデルクステカン)について、欧州連合(EU)における「転移再発で化学療法を受けた(周術期化学療法による治療期間中または終了後6 カ月以内に再発した場合を含む)HER2 低発現の手術不能または転移性乳癌」を効能として、一部変更承認を取得した。
2022 年6 月開催の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2022)で発表され、化学療法による前治療を受けたHER2 低発現の乳癌患者を対象にしたグローバル第3 相DESTINY-Breast04 試験結果に基づいて、欧州委員会(EC)より承認された。本剤は、欧州において、HER2 低発現の乳癌を対象に承認された初めての抗HER2 療法である。 本試験の主要評価項目のホルモン受容体陽性(HR)のHER2 低発現乳癌患者における無増悪生存期間(PFS)は、選択薬群と比較して、病勢進行又は死亡リスクを49%低下させ、中央値は選択薬群(n=163)の5.4 カ月に対し、本剤群(n=331)は10.1 カ月であった。重要副次評価項目のHR 陽性HER2 低発現乳癌患者の全生存期間(OS)は、本剤群が死亡リスクを36%低下させ、中央値は選択薬群の17.5 カ月に対し、本剤群では23.9 カ月であった。奏効率(ORR)は、選択薬群の16.3%に対し、本剤群は52.6%であった