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2016/07/06

アドセトリスの「自家造血幹細胞移植後ホジキンリンパ腫の地固め療法」効能追加を欧州委員会が承認

 武田薬品の抗体薬物複合体(ADC)製剤アドセトリス(一般名:ブレンツキシマブべドチン)の「自家造血幹細胞移植(ASCT)後の再発・進行リスクの高いCD30陽性ホジキンリンパ腫(HL)」効能追加を欧州委員会(EC)が承認した。「従来の治療法に比べて顕著な進歩」が認定され、販売権保護を1年追加、保護期間は合計11 年となった。
 承認の根拠となったAETHERA試験はアドセトリスにとっては初めて完了した無作為化臨床試験である。HL の再発予防のためにASCT の効果を持続させることを目的に、ASCT後の地固め療法(consolidated therapy)としての効果を検討した。
 プラセボ投与群(最良支持療法との併用)と比べ、アドセトリス 投与群(最良支持療法との併用)では病勢の進行を示さず生存期間が有意に延長した。この結果は無増悪生存期間(PFS)の75%改善に相当するとの独立中央判定委員会の見解が示された [ハザード比(HR):0.57、p=0.001]。
 PFS は全ての患者を対象に、投与開始から2 年以上にわたり評価された。3 年間の追跡後に実施された最新の解析では、持続的な改善が示された(HR:0.58、95%CI:0.41-0.81、独立判定機関による)。全生存期間(OS)の中間解析では統計学的有意差は認められなかった。

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