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2017/09/14

FPI3K 阻害剤copanlisib の再発濾胞性リンパ腫に対する適応をFDAが承認

FDAはバイエルのPI3K 阻害剤 ALICOPA(一般名:copanlisib)を、2 回のレジメンの治療歴を有する再発濾胞性リンパ腫(FL)成人患者に対して、サブパートH の加速承認制度の下、優先審査にて承認した。
copanlisib は新規の汎クラス I phosphatidylinositol-3-kinase(PI3K)阻害薬で、悪性B細胞に発現しているPI3K-αおよび PI3K-δのisoformのいずれに対しても強力な阻害活性を有している。PI3K 経路は、細胞の増殖、生存および代謝に関与していて、その制御異常は非ホジキンリンパ腫(NHL)において重要な役割を果たしている。Copanlisibの投与スケジュール は、毎週1回、1 時間かけて静脈内投与し、これを3 週繰り返したのち 1 週休薬する。copanlisib は以前にファストトラックや希少病薬の指定も受けている。
承認の根拠となったCHRONOS-1 試験は、3 次療法以降の再発または治療抵抗性の、FL を含む低悪性度のNHL(iNHL)を対象とした非盲検、シングルアームの第2 相臨床試験である。主要評価項目はORR 、 副次評価項目は奏効期間(DoR)、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、生活の質(QOL)および安全性である。
FL のサブグループ(n=104)において、copanlisib によるORR は58.7%(うちCR 14.4%)、DoR 中央値は12.2 ヵ月(0+, 22.6)であった。
なお、販売承認を継続維持するためには、第3 相の確認試験で臨床上のベネフィットを証明しなければならないのがサブパートH の規定である。

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