アルツハイマー症治療薬の開発が相次いで失敗。2012年にフェーズIII段階で失敗した開発品の注目度トップ5のうち、2品目がベータアミロイドを標的とする抗体医薬のアルツハイマー症治療薬、バピネオズマブ(ファイザー/J&J)とソラネズマブ(リリー)だった。ちなみに残る3品目はブリストルマイヤーズのC型肝炎治療薬BMS-094、ロシュのコレステロール低下剤Dalcetrapib、アストラゼネカの抗精神病薬TC-5214である。最近、ロシュとブリストルマイヤーズの研究所長が相次いで交代したのはその影響だろうか。アストラゼネカは昨年特許終了となった最大製品セロクエルの後継品としてTC-5214に大きく期待していた。しかし、「エビリファイの3倍の治療効果」を証明する4本のP3試験はすべて失敗に終わり、当時のブレナンCEOが退陣に追い込まれた。