2023/09/12
CureVac、GSK と提携、季節性 インフルエンザに対する有望な mRNA ワクチン を第 2 相に進める
第 1 相試験 Partでは、WHO 推奨の 4 種の インフルエンザ株全てに対応するmRNA 季節性インフルエンザワクチン 候補の包括的なシリーズを比較した。選択された ワクチン候補は試験の第 2 相 Part に進められ、2023 年第 4 四半期に最初の参加者に投与される予定で、65~85 歳の高齢者迄対象が拡大される。
2023/07/17
BEYFORTUS(ニルセミマブ)、乳幼児の RSウイルスによる下気道疾患予防薬として FDA 承認取得
BEYは、アストラゼネカ 独自の半減期延長(YTE)技術を利用し、アストラゼネカ とサノフィにて共同で開発・商業化している、単回投与で効果を発揮する長時間作用型抗体である。
第3相MELODY試験では、RSV 感染流行期を初めて迎えた健康な正期産児および後期早産児(在胎 35 週以上) 1,490 例を対象に、投与後 150 日間、プラセボとの比較で受診を要した RSV による LRTI に対する BEY の有効性を評価した。主要評価項目の、細気管支炎や肺炎などで受診を要した RSV によるLRTI の発現率は、プラセボと比較して 74.9%低下した(95%CI:50.6, 87.3;p<0.001)。観察されたイベントは、BEY 投与群で 1.2%、プラセボ群で 5%に発現した。副次評価項目の入院に対する BEY の有効性は、60.2%(95% CI:14.6, 86.2)であった。
2022/11/04
EC、アストラゼネカとサノフィのBEYFORTUS(nirsevimab)を乳児RSV 下気道感染症予防承認
RSV は一般的で感染力の強い季節性ウイルスで、2 歳までにほぼすべての子供に感染する。BEYFORTUS (nirsevimab) は、誕生から最初のRSV シーズンまでの単回投与で全ての乳児をRSV 感染症から保護するために設計された長時間作用型抗体で、アストラゼネカ のYTE 技術を使用し、アストラゼネカとサノフィが共同で開発した。推奨用量は、体重が 5 kg 未満の乳児には 50 mg の単回筋肉内注射、体重が5 kg 以上の乳児には 100 mg の単回筋肉内注射で投与する。
BEYFORTUS は、世界中の幾つかの主要規制当局から迅速な開発を促進するための支援を受けている。FDA によるBreakthrough Therapy に、EMA によるPRIME スキームに、AMED からは小児科における「優先的に開発すべき医薬品」に、中国医薬品評価センターによりBreakthrough Therapy に指定された。
2022/10/14
EMA/CHMP、デング熱ワクチン(TAK-003)に対しEU/デング熱流行国での承認勧告採択
デング熱の発生率はこの数十年間、世界全体で劇的に増加し、年間3.9 億人が感染し、入院は50 万人と推定されている。症例増加は都市化、グローバル化、気候変動などの要因に起因する可能性がある。重症型デング 熱はデング熱症例の約5%に認められ、ラテンアメリカやアジア諸国における小児および成人の重篤な疾患および死亡の主要因になっている。
2022/09/16
従来製品シナジスを大きく上回る安全性を実現した抗RSウイルス抗体薬の承認を欧州CHMPが勧告
2022-09-16 AZN, Sanofi, RSV Beyfortus (nirsevimab) recommended for approval in the EU by CHMP for the prevention of RSV lower respiratory tract disease in infants
乳幼児のRSウイルス感染症予防薬として、アストラゼネカとサノフィが共同開発した抗体医薬ニルセビマブ(販売名:ベイフォルタス、Beyfortus)を欧州医薬品庁(EMA)のCHMP(医薬品委員会)が承認を勧告した。P3試験 MELODYおよびP2/3試験 MEDLEY においてプラセボと同等の安全性と忍容性が確認されている。これまで唯一の治療薬としてハイリスクの乳児に限定して承認されているシナジス(一般名:パリビズマブ)よりも幅広く、早産児のみならず後期早産児、さらに正期産新生児までも含む広範な適応症が期待されている。
2022/08/25
呼吸器合胞体ウイルス (RSV) 二価ワクチンの高齢者を対象とした第 3 相試験
Pfizer Announces Positive Top-Line Data from Phase 3 Trial of Older Adults for its Bivalent Respiratory Syncytial Virus (RSV) Vaccine Candidate
呼吸器合胞体ウイルス (RSV) 二価ワクチン候補の高齢者を対象とした第 3 相試験から得られた肯定的な主要データをファイザーが発表した。
2022/08/12
インフルエンザ治療薬の小児への適応症
08/12 Roche, Anti-viral, Influenza
Roche announces U.S. FDA approval of Xofluza to treat influenza in children aged five years and older
ロシュは5歳以上小児のインフルエンザ治療をFDAが承認したと発表。
2022/06/10
呼吸器合胞体ウイルス(RSV)に対するワクチン候補の申請用臨床試験
GSK announces positive pivotal phase III data for its respiratory syncytial virus (RSV) vaccine candidate for older adults
呼吸器合胞体ウイルス(RSV)に対するワクチン候補の高齢者向け申請用第III相臨床試験における良好なデータをGSKが発表
2022/06/09
武田薬品が開発中のデング熱ワクチンによる継続的な予防効果
Takeda’s Dengue Vaccine Candidate Provides Continued Protection Against Dengue Fever Through 4.5 Years in Pivotal Clinical Trial
武田薬品のデング熱ワクチン候補は申請用臨床試験において4.5年間にわたる継続的なデング熱予防効果を示した。
2021/12/22
タケダ薬品TAK-721(好酸球性食道炎)にFDAがCRLを発行
以下、会社リリースを転記します。
好酸球性食道炎の治療におけるTAK-721に対するFDAからの審査完了報告通知の受領について
当社は、このたび、食道の慢性炎症性疾患である 好酸球性食道炎(EoE)1の治療におけるTAK-721(一般名:ブデソニド経口懸濁液)の新薬承認申請(NDA)に対し、米国食品医薬品局(FDA)から審査完了報告通知(Complete Response Letter :CRL)を受領しましたのでお知らせします。
審査完了報告通知によると、FDAはTAK-721 のNDA審査を完了し、現状では承認できないと判断しました。また、FDAは指摘内容を解決するために追加の臨床試験を推奨しています。
当社のU.S. ビジネスユニット プレジデント & グローバル ポートフォリオ コマーシャライゼーション プレジデントのラモナ・セケイラ(Ramona Sequeira)は、「TAK-721に関するFDAの審査結果を遺憾に思います。好酸球性食道炎の患者さんにとってFDAが安全性と有効性を認めた治療の選択肢が無いままとなってしまいます。当社は、審査完了報告通知の内容を精査し、今後の申請対応を検討します」と述べています。
<TAK-721(ブデソニド経口懸濁液)について>
TAK-721(一般名:ブデソニド経口懸濁液)は、好酸球性食道炎の治療薬として製剤化された、ブデソニドの粘膜付着性の局所経口粘性製剤です。シャイアー社の買収により、当社のパイプラインに加わりました。
(参考)PAR Library
Takeda, Eosinophilic esophagitis (EoE)
2021/11/24
新規抗ウイルス薬による移植後サイトメガロウイルス感染症の治療
- タケダ薬品が開発した抗ウイルス薬リブテンシティ(LIVTENCITY、一般名:マリバビル)を従来の抗ウイルス薬に抵抗性の移植後サイトメガロウイルス感染症の12歳以上の患者に対する治療薬としてFDAが承認した。
タケダ薬品が開発した抗ウイルス薬リブテンシティFDAが承認
- タケダ薬品が開発した抗ウイルス薬リブテンシティ(LIVTENCITY、一般名:マリバビル)を従来の抗ウイルス薬に抵抗性の移植後サイトメガロウイルス感染症の12歳以上の患者に対する治療薬としてFDAが承認した。
2021/11/05
Pfizer,新COVID-19 経口抗virus 薬, 第2/3 相試験中間解析、入院又は死亡リスク89%削減
2021/10/11
重症化リスクのある軽~中等症COVID-19 の治療に経口抗virus 薬molnupiravir EUA 申請
2021/10/08
FDA 諮問委員会、移植後難治性/抵抗性CMV 感染症治療にmaribavir(TAK-620)の承認勧告
maribavir は、UL97 プロテインキナーゼ とその天然基質を標的とする、経口投与可能な抗CMV 化合物である。現在、固形臓器移植(SOT)、または造血幹細胞移植(HCT)の両移植後のCMV 感染成人患者の治療薬として第3相臨床試験が実施されている唯一の抗ウイルス薬である。
EC から細胞性免疫障害を有する患者のCMV 感染症治療薬として、また、FDA から臨床的に重篤なCMV 血症およびCMV 感染症リスクの高い患者の治療薬として、希少病薬に指定されている。FDA は、CMV 感染およびCMV 感染症を有し、既存の治療に抵抗性を有するまたは難治性の成人移植患者の治療薬として、maribavir をBreakthrough Therapy に指定(BTD)している。最近では、FDA が、成人患者における移植後の既存の抗CMV療法に難治性/抵抗性のCMV感染に対する治療薬として、maribavirを優先審査に指定した。
2021/06/28
RS ウィルス感染症予防薬nirsevimab、第2/3 相MEDLEY 試験の最新ポジティブ結果発表
6 月28 日、Sanofi は、AstraZeneca と共同開発中のnirsevimab の第2/3 相MEDLEY 試験で得られた肯定的なトップライン結果より、生後初めてRS virus 流行期を迎える早期産児、および慢性肺疾患(CLD)または先天性心疾患(CHD)の乳幼児に投与することにより、palivizumab(SYNAGIS)と同様の安全性と忍容性が示されたと発表した。安全性と忍容性の評価は、臨床試験治療下で発現した有害事象(TEAEs)と、試験治療下で発現した重篤な有害事象(TESAEs)の発現状況に基づいて実施した。
1. RS virus
一般的な伝染性のあるvirus で、気道に感染する。全世界では数百万人の乳児が入院を余儀なくされており、1 歳未満の乳児の細気管支炎と肺炎の最も多い原因になっている。RS virus 感染症による入院率は生後1 年間で最も高く、5 歳未満の小児のRS virus による入院例の75%を1 歳未満の乳児が占めている。RS virus 感染症により入院した乳児の大部分は、RS virus 感染症以外に健康上の問題がなく生まれた乳児である。さらに、医療介入が必要な下気道感染は、医療制度における費用増加の一因となっている。
2. nirsevimab
本品は、RS virus に起因する下気道感染の予防を目的として受動免疫として作用する、開発中の半減期延長型抗RS viral monoclonal antibody で、RS virus 流行シーズンを初めて迎える全ての乳幼児と、初回と2 度目のRS virus 流行シーズンを迎える先天性心疾患や慢性肺疾患等の合併症を有する乳幼児を対象に開発中である。
3. MEDLEY 試験
nirsevimab の肯定的なデータを報告した3 番目のピボタル試験になった。Sanofi は、4 月に第3 相MELODY 試験においてnirsevimab が主要評価項目を達成し、健康な早期産児と正期産児におけるRS virus による下気道感染の発現率が、placebo を投与した対照群より統計学的に有意に減少したことを報告した。今般発表された第2b 相臨床試験結果とともに、MELODY 試験とMEDLEY 試験の結果が、nirsevimab が全ての乳幼児のRS virus症を予防する医薬品となる可能性を示す強固なエビデンスを示している。MELODY 試験とMEDLEY 試験の結果は今後学会で発表され、第2b 相試験結果とともに、2022 年に予定しているグローバルの規制当局への承認申請のベースになることが見込まれている。
4. New York 州立大学(SUNY) Upstate Medical Center 小児科学と微生物学・免疫学教授で、MEDLEY 試験の試験責任医師Dr. Joseph Domachowske のコメント
nirsevimab に関するこれらのデータは、早期産児や健康に問題のある乳児においてRS virus 感染による下気道感染症の予防薬として現時点で唯一の治療薬と、本剤の安全性と忍容性データが同様であることを示しており極めて重要である。典型的なRS virus 流行期が5 カ月間近く続くことを考えると、1 回投与で流行期を通じた予防が全ての乳児に行える選択肢となり得る」と述べている。
5. Sanofi Pasteur グローバル研究開発部門ヘッドJean François Toussain 氏のコメント
「RSvirus 感染症は、すべての乳児に使用可能な予防法がいまだに存在しない感染症のなかでも、特に多い疾患である。我々は、nirsevimab が、早期産児、正期産児、健常児、および健康に問題のある乳児も含めた、すべての乳児に対する定期的な予防接種のスケジュールに、重要な要素として新たに加わる可能性があると信じている」と述べている。(完)
(主な出典:https://www.sanofi.com/en/media-room/press-releases/2021/2021-06-28-08-00-00-2253567 他)
2021/06/21
COVID-19抗ウイルス薬VEKLURY (remdesivir)が後ろ向き実臨床データ分析により死亡率低下を証明
6 月21 日、Gilead Sciences, Inc.(Gilead)は、VEKLURY(remdesivir)を投与された入院患者の死亡率と退院に関する既存の各種データへの新たな追加となる、COVID-19 入院患者の実臨床に関する 3 本の後ろ向き解析から得られた良好なデータを発表した。今週開催された世界微生物Forum(WMF)で発表された3 本の実臨床試験解析では、全患者集団でVEKLURY を投与された入院患者は対照群と比較して、死亡率が有意に低いことが確認された。この死亡率の低下は、ベースラインで受けていた酸素補給の種類を問わず観察された。本結果はパンデミックのいずれの期間やさまざまな地域で一貫して観察されたものである。また、2 本の試験でVEKLURY投与患者が28 日目までに退院する確率が有意に高まったことも確認された。
WMF 発表の3 本の実臨床データ解析は、98,654 人のCOVID-19 入院患者が対象で、このうち2 本の後ろ向き試験では、Health Verity 社とPremier Healthcare 社のデータベースから米国における治療経過および臨床転帰を観察した。3 本目の解析は、クローバル非盲検SIMPLESevere試験の拡大フェーズで、VEKLURY 10 日間投与患者と、実臨床データを用いた後ろ向きの縦断的コホート試験で標準治療患者の臨床転帰の比較がなされた。
1. Aetion 社と HealthVerity 社による解析
HealthVerity 社が Aetion 社と共同で実施した米国を基準とする実臨床データを用いた後ろ向き比較分析において、2020 年5 月1 日~2021年5 月3 日の間にVEKLURY治療を受けた COVID-19 入院患者(n=24,856)と対象群(n=24,856)の死亡率および退院の確率を評価した。対照群は、入院日、入院からVEKLURY 投与開始までの日数、年齢、性別、ベースライン時点の酸素必要量、corticoids 使用量に関するリスクセットサンプリングを用いて、VEKLURY の治療を受けた患者と1:1 にマッチングさせた。ベースライン時点の臨床的・人口統計学的特性、併存疾患、併用薬に基づいて比較可能なグループを確立するために、1:1 の傾向スコアによるマッチングが適用された。主要評価項目は、死亡までの期間とした。その結果、ベースラインの酸素必要量に関わらず、VEKLURY 群は、対照群に比べて統計的に死亡リスクが有意に23%の低下が認められた(HR=0.77、95%CI:0.73~0.81)。全般的には、VEKLURY 投与による 5 日間のフルコースを完了した患者群において、28 日目までに退院できる確率が対照群に比べて有意に高い結果となった(HR=1.19、95%CI:1.14~1.25)。またこの効果は、ベースライン時点で低流量の酸素補給を受けていた患者群において最も顕著であることが判明した。
2. Premier 社による解析:Premier Healthcare Database の実臨床データを用いた後ろ向き比較分析において、2020年8月~11月の間に治療を受けたVEKLURY群(n=28,855)とVEKLURYによる治療を受けなかった対照群(n=16,687)で死亡率を比較した。患者群は、ベースライン時点の酸素必要量、病院、2 カ月以内の入院期間でマッチングさせ、治療開始後 3 日以上入院した患者を対象に、死亡までの期間を主要評価項目とした。
本解析においてVEKLURY 投与患者群では、非投与患者群と比較して、14 日目(HR=0.76、95%CI;0.70~0.83, p<0.0001)および28 日目(HR=0.89, 95%CI;0.82~0.96, p=0.003)の死亡率が有意に低下した。また、ベースライン時点で酸素療法を必要としない(HR=0.69、95%CI;0.57~0.83, p<0.001)か、低流量酸素療法(HR=0.68, 95%CI;0.60~0.77, p<0.0001)、侵襲的人工呼吸器またはECMO(HR=0.70, 95%CI;0.58~0.84, p=0.0001)の処置を受けたVEKLURY 投与群は14 日間の死亡率が有意に低い結果となった。また、28 日目の死亡率についても、酸素療法を必要としない(HR=0.80, 95%CI;0.68~0.94, p=0.007)か、低流量酸素療法(HR=0.77, 95% CI;0.68~0.86, p<0.0001)、侵襲的人工呼吸器、またはECMO(HR=0.81, 95%CI;0.69~0.94, p=0.007)による処置を受けたVEKLURY 投与群において、有意な減少が認められた。ベースライン時点で高流量酸素療法を受けていたVEKLURY 投与群では、14 日目の死亡率は有意に低い結果となった(HR=0.81, 95%CI;0.70~0.93, p=0.0043)が 、28 日目では統計的に有意差は認められなかった(HR=0.97, 95%CI;0.84~1.11, p=0.646)。
3. SIMPLE-Severe 試験による解析
本試験は、重症の COVID-19(室内空気中の酸素飽和度94%未満、または酸素補給を受けており放射線学的に肺炎の画像所見がみられる)成人入院患者を対象に、無作為化、非盲検、多施設共同、第3 相試験で、この結果についてはすでに発表済みである。本試験では、VEKLURY の5 日間および10 日間の投与期間を評価することを主な目的としたため、初期フェーズでは標準治療の比較対照群を設けていなかった。WMF発表の後ろ向き実臨床解析では、SIMPLE-Severe 試験の非盲検拡大フェーズでVEKLURY 投与入院患者(n=1,974)と、VEKLURY 非投与入院患者を対象とした実臨床の縦断的後ろ向きコホート試験の傾向スコアで重み付けした入院患者(n=1,426)の死亡率を比較した。傾向スコアによる重み付けを行い、ベースライン時点の人口統計、地域、臨床特性、併用薬、併存疾患が一貫していることが確認された。また、死亡までの期間を主要評価項目とした。この解析では、ベースライン時点の酸素必要量に関わらず、全ての患者群においてVEKLURY 治療群は、VEKLURY 非治療群と比較して、統計的に28 日後の死亡率を54%有意に低下することが確認された(HR=0.46, 95%CI:0.39~0.54, p<0.001)。VEKLURY の10 日間投与を完了した患者群は、VEKLURY 非投与群と比較して、28 日以内の退院までの期間が有意に短かったことも示された(HR=1.64, 95% CI;1.43~1.87, p<0.001)。退院までの期間では、ベースライン時点で侵襲的人工呼吸器またはECMO 治療を受けていた患者群では有意差はなかった(HR=0.92, 95% CI;0.62~1.36, p=0.68)。
参考 placebo 対照、二重盲検ACTT-1 試験
米国国立アレルギー感染症研究所(NIAID)が実施したグローバル、無作為化、二重盲検、placebo 対照、第3 相ACTT-1 試験(NTC04280705)では、標準治療を受けている軽症、中等症または重症のCOVID-19 成人入院患者1,063 人を対象に、VEKLURY の10 日間投与の有効性と安全性についてplacebo 群と比較した。ACTT-1 試験の主要評価項目は、無作為化後29 日後までの回復までの期間とし、死亡率については事前に指定された副次的評価項目とした。試験結果および追加で行った死亡率の事後解析結果は、2020 年10 月8 日付NEJM 誌に掲載済みである。
placebo 群(n=521)と比較して、VEKLURY 群(n=541)では、29 日目の死亡率が低下する傾向が全体患者集団で見られた(11% vs. 15%、HR=0.73、95%CI;0.52~1.03)が、統計的有意差は認められなかった。全体集団における疾患の重症度に幅があることから、ベースライン時の患者の臨床状態によって死亡率に差があるかどうかを確認するため、多重検定の調整を行わない事後解析を実施した。この解析では、ベースライン時点で低流量酸素補給を必要とする患者がVEKLURY の投与を受けた場合、29 日目の死亡率が統計的に有意に70%減少した
(4% vs 13%、HR=0.30; 95%CI; 0.14~0.64)。(完)
(主な出典:https://www.gilead.com/news-and-press/press-room/press-releases/2021/6/gileads-veklury-remdesivir-associated-with-a-reduction-in-mortality-rate-in-hospitalized-patients-with-covid19-across-three-analyses-of-large-ret他)
2020/12/04
FDA, 被験者自身による採取検体の 最初のCOVID-19+Flu 組み合わせ検査をEUA 認可
被験者の医療提供者(主治医など)が自宅での検体採取が適切と判断した場合、COVID-19 に観察されるような、呼吸器のウイルス 感染が疑われる被験者により、Quest Diagnostics が開発した処方箋使用の、COVID-19 + Flu 組み合わせ検査用Quest Diagnostics Self-Collection Kit を用いるQuest Diagnostics RC COVID-19 + Flu RT-PCR 検査法の使用を認可した。医療提供者の指示により、自己採取キットに含まれる指示書に従って、被験者が自宅でSwab 検体を採取し、分析用にQuest Diagnostics の検査室に発送する。
2020/11/24
インフルエンザに対する「接触後感染予防」を適応症とする初めてのFDA承認
Roche announces FDA approval of Xofluza for the prevention of influenza following contact with an infected person
抗インフルエンザ薬ゾフルーザによる「インフルエンザ感染者と接触した健常者のインフルエンザ感染の予防」を追加効能としてFDAが承認したとロシュが発表した。単回投与による「接触後感染予防」を適応症としてFDAが承認するのは初めてである。
(参考)ゾフルーザは塩野義製薬が創製、ロシュが導入して2018年10月に急性単純性(合併症をともなわない)インフルエンザ感染症を適応症としてFDA承認を取得した。2019年10月には追加効能としてインフルエンザ感染患者における「合併症リスクの軽減」が承認された。Rocheが計上した売上高を見ると2019年は0.1憶フラン(11億円)と小さかったが2020年度1-9月期(9か月)は前年比4倍近くに拡大している。追加された「リスク軽減」の適応症は「予防」効能とも考えられるが、今回承認された「感染予防」適応症は未感染者(感染者と接触した健常人)を対象とする点で画期的である。2021年は健常者の予防によって市場がどこまで拡大するか注目される。
2020/06/05
アストラゼネカのCALQUENCE、COVID-19 入院患者19 人の大多数に有望な臨床効果を示す
選択的BTK 阻害剤acalabrutinib は、重度のCOVID-19 で入院した19 人の患者(酸素補給11 人、人工呼吸8 人)にオフラベルで投与され、うち18 人がベースライン時の酸素要求量より増加していた。10〜14 日間の治療コースで、acalabrutinib は1〜3 日以内に大部分の患者の酸素供給を改善し、識別できる毒性は認められなかった。炎症マーカーとしてC 反応性タンパク質(CRP)とIL-6 の測定で、酸素供給の改善と相関して、リンパ球減少症と共にほとんどの患者で迅速に正常化した。acalabrutinib 治療期間の終了時に、酸素補給コホートの8/11(72.7%)の患者は、室内空気を呼吸でき、機械的換気コホートの4/8(50%)の患者が抜管に成功し、2/8(25%)が室内空気による呼吸が可能になった。ex vivo 分析(生体外分析)により、自己リン酸化によって証明されるように、BTK 活性の顕著な上昇が明らかになり、健常ボランティアの血中の単球と比較して、重度のCOVID-19 の患者の血中の単球ではIL-6 の産生上昇が明らかとなった。これらの結果は、BTK 阻害剤により過剰な宿主炎症を標的とすることは、重症のCOVID-19 治療戦略であることを示唆していて、COVID-19 を対象に本効果を確認する国際的な前向き、無作為化、対照比較試験の実施の必要性を示唆している。