2023/09/25
放射性 リガンド療法 LUTATHERA、進行性胃腸膵神経内分泌腫瘍(GEP-NET)の PFS を改善
RLT は、放射性原子の力を利用して進行癌に適用することにより、理論的には体内の任意の場所の標的細胞に放射線を照射することができる。ノバルティス は、RLT 生産拠点の ネットワーク全体にわたり、世界的な専門知識や専用 サプライチェーンと製造能力を確立し、米国ニュージャージー 州Millburn、スペインZaragoza、イタリアIvreaで RLT 生産能力を拡大、米国インディアナ 州 Indianapolis に新しい放射性リガンド 製造施設を建設中である。
2023/07/06
抗 Claudin 18.2 モノクローナル抗体 ゾルベツキシマブの BLA、FDA が受理し優先審査に指定
今回の BLA は、第 3 相 SPOTLIGHT 試験および GLOW 試験の結果に基づいている。SPOTLIGHT 試験データではゾルベツキシマブ+mFOLFOX6 療法群(ゾルベツキシマブ 群)は、プラセボ+mFOLFOX6 療法群(プラセボ群)と比較して、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を有意に延長した。PFS の中央値はゾルベツキシマブ群 10.61 カ月、プラセボ群 8.67 カ月、OS の中央値は、ゾルベツキシマブ 18.23 カ月、プラセボ群で 15.54 カ月であった。
2023/04/19
FDA, 切除不能進行・再発大腸癌に対するロンサーフのsNDA優先審査
米国におけるロンサーフの sNDA は 、2レジメンの前治療歴の有る、切除不能進行・再発大腸癌を対象とし、ロンサーフ単剤療法とロンサーフとベバシズマブの併用療法を評価した、オープンラベル、無作為化、の国際共同比較第3相SUNLIGHT 試験データに基づいている。主要評価項目のOSの中央値は、併用療法群10.8カ月、単剤療法群7.5カ月で、ハザード比(HR)=0.61(95%CI:0.49-0.77)、p<0.001と併用療法群が有意に延長した。12カ月のOS率は併用療法群が43%、単剤療法群が30%であった。
2023/04/11
遺伝要因がピロリ菌感染の胃癌リスクを高めることから、ピロリ菌除菌で胃癌のリスク低減
BioBank Japan(BBJ)により収集された胃癌患者群10,426 人、非癌対照群38,153 人、愛知県癌センター病院疫学研究(HERPACC)により収集された胃癌患者群1,433 人、非癌対照群5,997 人のDNA を解析し、計9 個の遺伝子 (APC、ATM、BRCA1、BRCA2、CDH1、MLH1、MSH2、MSH6、PALB2)が胃癌のリスクに関連していることがわかった。さらに、相同組換え修復機能に関わる遺伝子群(ATM、BRCA1、BRCA2、PALB2)の病的variants とピロリ 菌感染が、胃癌のリスクに対し交互作用を伴うことが明らかになった。
2023/02/09
FDA、ODAC のJEMPERLI のdMMR/MSI-H 進行直腸癌の承認勧告採択を受け、即日承認
JEMPERLI は、PD-1 受容体に結合し、PD-1ligand であるPD-L1 およびPD-L2 との相互作用をブロックするPD-1 ブロック抗体である。2021 年4 月、FDA からmismatch 修復欠損(dMMR)/microsatellite 不安定性が高い(MSI-H)、局所進行直腸癌の潜在的な治療法として加速承認された。GSK の目標は、特に現行療法の選択肢が限られている患者に対して、dostarlimab が単独、又は標準療法や将来の新規癌治療と併用により、GSK が進行中の癌免疫療法に基づく研究開発プログラムの主柱にすることである。
2023/01/19
FDA、治療歴のあるRAS 野生型/HER2 陽性転移性結腸直腸癌の治療にTUKYSA 加速承認
TUKYSA錠は、HER2 タンパク質のtyrosine kinase 阻害剤の経口薬である。MOUNTAINEER 試験では、TUKYSA とトラスツズマブの併用療法を受けた、年齢の中央値が55.0 歳(範囲: 24~77 歳)の患者(N=84)において、盲検下独立中央審査(BICR)により、38%の奏効率(ORR)(95%CI: 28, 49)を示した。完全奏効(CR)は患者の3.6% (n=3)に観察され、部分奏効(PR)は患者の35% (n=29)に観察された。 BICR 評価の奏効期間(DOR)の中央値は 12.4 カ月(95% CI: 8.5, 20.5)であった。試験登録時に、これらの患者の64%と70%にそれぞれ肝臓または肺への転移が認められていた。TUKYSA の処方情報には、下痢、肝毒性、胚・胎児毒性に関する警告と注意事項が含まれており、その中には重症または致命的なものもある。
2022/10/03
FDA、フチバチニブを前治療歴の有る切除不能局所進行/転移性肝内胆管癌治療薬として承認
フチバチニブは、FGFR(線維芽細胞増殖因子受容体) 1、2、3 & 4を選択的に阻害する経口のチロシンキナーゼ阻害剤であり、選択的にFGFR1-4のATP結合部位に結合しFGFRを介するシグナル伝達経路を阻害することで、FGFR1-4遺伝子異常を持つ腫瘍細胞の増殖を抑制し細胞死を誘導する。化学療法等の前治療歴のある胆管癌を含む、FGFR1-4に遺伝子異常を持つ進行固形癌治療薬として、単剤又は他の化学療法等との併用で開発を進めている。
本製品の承認審査は、Real-Time Oncology Review(RTOR) Pilot Program、FDA迅速プログラム(Expedited Programs)には、Fast Track指定、Breakthrough Therapy指定、加速承認経路(Subpart H)、優先審査指定が含まれるが、これらの4経路がすべて適用された。また、申請者が自主的に提出するAssessment Aidも使用された。本承認申請(NDA)は2022年1月31日に提出され、約8カ月後の9月30日にType IのNMEとして承認された。
2022/07/14
FDA、抗PD-1 阻害剤tislelizumab の切除不能/転移性扁平上皮食道癌に対するBLA 審査延長
ヨーロッパ、米国、アジアから512 人の患者を登録した第3 相RATIONALE 302 試験では、以前に全身療法を受けた切除不能または転移性ESCC の患者において、tislelizumabは化学療法と比較して、死亡リスクを30%減少(HR = 0.70;95%CI:0.57-0.85;p = 0.0001)し、全生存期間の中央値を2.3 カ月延長した。
2022/02/18
進行胆管癌に対するイミフィンジ+化学療法による併用1 次療法、死亡のリスクを20%低減
第3 相TOPAZ-1 試験は、切除不能な進行または肝内および肝外胆管癌を含む転移性胆道癌、および胆嚢癌(乳頭癌は除外された)の685 人の患者を対象に、化学療法(ゲムシタビン とシスプラチン)を併用したイミフィンジ (イミフィンジ 併用群)の1 次療法を、化学療法を併用したプラセボ (化学療法群)と比較する、無作為化二重盲検プラセボ対照多施設共同第3 相試験である。
中間分析では、イミフィンジ 併用群では、死亡リスクが20%減少した [ハザード比(HR)= 0.80;95%CI;0.66-0.97; 両側p = 0.021]。OS 中央値は12.8カ月、化学療法群では11.5カ月であった。2 年生存率は、化学療法群の10%に対して、イミフィンジ併用群は25%と推定された。イミフィンジ併用群は病勢進行または死亡のリスクを25%減少させた(HR=0.75; 95%CI;0.64-0.89; 両側p = 0.001)。PFS 中央値はイミフィンジ併用群で7.2カ月に対し、化学療法群では5.7 カ月であった。 奏効率(ORR)はイミフィンジ 併用群で26.7%、化学療法群では18.7%であった。
2021/09/17
ENHERTU、HER2 陽性進行胃癌の第2 相DESTINY-Gastric02 試験で臨床上有意な反応示す
9 月17 日、第一三共とAstraZeneca は、両社が開発中の抗HER2 ADC 薬–ENHERTU (trastuzumab deruxtecan)のポジティブな第2 相DESTINY- Gastric02 試験の詳細な主要結果は、これまでにtrastuzumab を含むレジメンで治療されたHER2 陽性転移性および/または切除不能胃または胃食道接合部(GEJ)腺癌患者に対して、臨床的に意味のある持続性の腫瘍反応を示したと発表した。これらの結果は、2021 年欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2021) Late-Breaking Mini Oral セッションで発表された(#LBA55)。
1. 胃癌:
胃癌は、世界で5 番目に多い癌種で、癌種別死亡数は第4 位になっている。2020年の調査において、世界の新規患者は約100 万人/年、死亡数は約77 万人/年であった。胃癌の約5 分の1 は、HER2 陽性で、病気の進行期の5 年生存率は5~10%と予後不良である。HER2 陽性の切除不能胃癌の全身性の1 次療法は、化学療法とtrastuzumab の併用療法が推奨されているが、これらの投与後に進行した患者に対しては治療の選択肢が限られている。
2. 第2 相DESTINY- Gastric02 試験:
1) 有効性;特にHER2 陽性転移性胃癌またはGEJ腺癌の西欧の患者を対象にしたENHERTU の最初の試験であるDESTINY-Gastric02 の1 次解析では、ENHERTU(6.4 mg / kg)は、独立中央審査(ICR)によって評価された確定奏効率(cORR)として38.0%(n = 30;CI:27.3-49.6)を示した。ENHERTU で治療された合計79 人の患者のうち、3 人(3.8%)の完全奏効(CR)と27 人(34.2%)の部分奏効(PR)が観察された。これらの結果は、以前にNew England Journal of Medicine 誌に発表されたピボタル第2 相DESTINY-Gastric01 試験結果と一致していた。この試験では、trastuzumab、fluoropyrimidine 及び白金製剤含有化学療法を含む2 回以上の前治療レジメンで進行したHER2 陽性進行胃またはGEJ 腺癌の日本と韓国の患者でENHERTU を評価した。追跡期間中央値5.7 カ月経過後、ENHERTU の奏効期間(DoR) の中央値は8.1 カ月(95%CI:4.1-NE)であった。無増悪生存期間(PFS)の中央値は5.5カ月(95%CI:4.2-7.3)であった。81% (95%CI:70.6-89.0)の確定病勢コントロール率(DCR)の探索的評価項目が認められた。
2) 安全性;DESTINY-Gastric02 試験におけるENHERTUの全体的な安全性プロファイルは、DESTINY-Gastric01 試験で観察されたものと一致していた。DESTINY-Gastric02 試験で見られた最も一般的なグレード3 以上の治療関連の有害事象(TRAE)は、貧血(7.6%)、好中球減少症(7.6%)、悪心(3.8%)、倦怠感(3.8%)、嘔吐(1.3%)、下痢(1.3%)、食欲減退(1.3%)、血小板数減少(1.3%)であった。7 人の患者(8.9%)が、TRAE に起因する有害事象により治療を中止した。独立審査委員会よって判定された、治療関連の間質性肺疾患(ILD)、または非感染性肺炎が6人(7.6%)に報告された。大多数(83%)は低グレード(グレード1 またはグレード2)で、グレード5(ILD または肺炎関連の死亡)が1 例あった。(完)
(主な出典:https://daiichisankyo.us/press-releases/-/article/364091/11804536他)
2021/09/13
BeiGene/ノバルティス、抗PD-1 抗体tislelizumab の食道癌患者を対象にしたBLA をFDA が受理
tislelizumabは、マクロファージ上のFcγRへの結合を最小限に抑えるように設計されたヒト化IgG4 抗PD-1 monoclonal 抗体(mAb)である。前臨床試験ではマクロファージ上のFcγR への結合は、抗体依存性マクロファージを介して殺T effector細胞活性を活性化させ、結果的に抗PD-1抗体の抗腫瘍活性を低下させることが示されている。第3相RATIONALE 302試験で対照の化学療法と比較して、死亡リスクが30%減少し(HR =0.70, 95%CI:0.57-0.85, p = 0.0001)、全生存期間(OS)の中央値が2.3カ月延長された。
2021 年1月、ノバルティスは中国の北京や米国Cambridgeに拠点を置くバイオ企業BeiGeneと、BeiGeneの抗PD-1抗体tislelizumab について、中国以外の主要市場において戦略的提携契約を締結し、免疫チェックポイント阻害剤分野への参入を加速させると発表した。本契約に基づいて、ノバルティス は、米国、カナダ、メキシコ、EU、英国、ノルウェー、スイス、アイスランド、リヒテンシュタイン、ロシアおよび日本におけるtislelizumabの開発および商品化の権利を一時金6 億5,000万US$の支払いならびにロイヤルティとマイルストンの支払いと引き換えに取得する。
2021/06/24
Incyteが申請した抗PD-1 抗体retifanlimab-dlwr の非承認を FDA 腫瘍薬諮問委員会が勧告
6 月24 日、Incyte Corp.(Incyte)が、白金製剤ベースの化学療法中に進行した、または不耐性の、局所進行性または転移性肛門管扁平上皮癌(SCAC)の成人患者に対する治療法として申請したPD-1 阻害剤retifanlimab のBLA について、FDAは腫瘍薬諮問委員会(ODAC)の審議結果を発表した。申請データでは有効性不十分との結論であった。IncyteとMacroGenics は2017 年にライセンス契約を締結した。
1. ODAC の審議結果
進行性または転移性SCAC の治療法としてretifanlimab に関する許認可の決定は、白金製剤の治療歴の無い進行性SCAC 患者を対象に進行中の確認試験である臨床試験POD1UM-303 から、さらなるデータが利用可能になるまで延期されるべきとの意見が、採決の結果、13:4 と多数を占めたと発表した。
2. retifanlimab のBLA
2020 年11 月25 日、加速承認を要求して当該BLA が提出され、処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)審査のゴールは2021 年7 月25 日に設定された。申請根拠とした臨床試験データは前治療歴の有る、白金製剤ベースの化学療法中に病勢が進行した、または当該化学療法に不耐性の局所進行性または転移性SCAC の以前に治療を受けた94人の患者を対象にretifanlimab を評価した第2 相POD1UM-202 試験である。FDA は肛門癌の治療法としてretifanlimab を希少病薬と優先審査に指定している。
3. POD1UM-202 試験(NCT03597295)
局所進行性または転移性扁平上皮肛門管癌(SCAC)で白金製剤を含む化学療法中に進行した、あるいは化学療法に不耐の94 人の患者を対象にretifanlimab を評価する非盲検、単一群、多施設、第2 相試験である。retifanlimab 500 mg は、4 週間ごとに最大2 年間静脈内注入により投与される。主要評価項目は、RECIST v1.1 を使用して独立中央審査によって判定された奏効率(ORR)であった。副次評価項目には、奏効期間(DoR)、病勢制御率(DCR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、および安全性と薬物動態が含まれている。
4. 有効性と安全性
FDA ODAC Briefing による、RECIST 1.1 による独立審査委員会(IRC)による奏効率(ORR)は、PODIUM-202 試験で13 人(14%)(95%CI;8,22)の患者に観察され、奏効期間(DoR)の推定中央値は9.5 カ月[95%CI;4.4, NE(Not estimate)]。既知のミスマッチ修復能を有する67 人の患者中8 人の奏効例[12%(95%CI;5, 22)] が認められた。DoR はカットオフデートの2020年10 月1 日現在の更新データを右表に示した。登録患者94 人は全員、データカットオフの2020 年6 月8 日現在、少なくとも1 回のretifanlimab の投与を受けた。(完)
主な出典:https://investor.incyte.com/press-releases/pressreleases/2021/Incyte-Announces-Outcome-of-FDA-Oncologic-Drugs-Advisory-Committee-ODAC-Meeting-Reviewing-Retifanlimab-as-a-Treatment-for-Patients-with-Squamous-Cell-Carcinoma-of-the-Anal-Canal-SCAC/default.aspx
2021/05/20
PD-1阻害薬による食道・胃食道接合部がんの術後補助療法
05/20, BMY, PD-1 (Adjuvant), Esophageal / GE junction cancer
U.S. Food and Drug Administration Approves Opdivo® (nivolumab) as Adjuvant Treatment of Completely Resected Esophageal or Gastroesophageal Junction Cancer in Patients who have Received Neoadjuvant Chemoradiotherapy
- オプジーボを化学療法による術前補助療法後に全摘手術を受けた食道・胃食道接合部がん患者の術後補助療法としてFDAが承認した。
2021/05/05
PD-1阻害薬による胃・胃食道接合部がんに対する一次療法
05/05, Merck, PD-1, Gastric / GE Junction Adenocarcinoma
FDA Approves Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Combined With Trastuzumab and Chemotherapy as First-line Treatment in Locally Advanced Unresectable or Metastatic HER2-Positive Gastric or Gastroesophageal Junction Adenocarcinoma
- メルクのキートルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)とトラスツズマブおよび化学療法剤の併用による原発性切除不能または転移性HER2陽性の胃・胃食道接合部がんに対する一次療法をFDAが承認した。
2021/04/16
FDA、進行/転移性胃・胃食道接合部癌・食道腺癌治療にOPDIVO+化学療法の併用療法承認
4 月16 日、Bristol Myers Squibb(BMS)は、fluoropyrimidine 系薬剤および白金製剤を含む化学療法との併用療法で、OPDIVO(nivolumab)が、PD-L1 発現率状態に関わり無く、進行または転移性胃癌、胃食道接合部癌および食道腺癌患者の治療薬として、FDA に承認されたと発表した。本承認は、OPDIVO とmFOLFOX6 (fluorouracil、leucovorin & oxaliplatin)またはCapeOX(capecitabine & oxaliplatin)の併用療法を、化学療法(mFOLFOX6 またはCapeOX)と比較評価した第3 相CheckMate -649 試験結果に基づいている。
1. CheckMate -649 試験デザイン:
本試験は、未治療の進行または転移性胃癌、胃食道接合部癌および食道腺癌患者を対象にした、多施設、無作為化、非盲検、第3 相臨床試験である。本試験において、ヒト上皮成長因子受容体2(HER-2)陽性、または未治療の中枢神経系転移を有する患者は除外された。本試験では、患者はオOPDIVO と化学療法の併用療法群(PD-L1 CPS ≥ 5:473 例;全無作為化患者:789 例)または化学療法群(PD-L1 CPS ≥ 5:482 例;全無作為化患者:792 例)に、無作為に割り付けられた。患者は、次の何れかの投与を受けた:OPDIVO 240 mg とmFOLFOX6 の併用療法を2 週間間隔、またはmFOLFOX6 のみを2 週間間隔、もしくは、OPDIVO 360 mg とCapeOX(oxaliplatin)の併用療法を3 週間隔、またはCapeOXのみを3 週間隔で投与した。投与は、病勢進行もしくは忍容できない毒性が認められるまで、最長2 年間にわたり継続された。主要評価項目は、PD-L1 CPS ≥ 5 の患者におけるOS および盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無増区生存期間(PFS)であった。副次評価項目は、PD-L1 CPS ≥ 1 および全無作為化患者におけるOS およびPFS、ならびにPD-L1 CPS ≥ 1 および ≥ 5 の患者と全無作為化患者におけるBICR の評価による奏効率(ORR)であった。
2. 試験結果:
この患者集団での試験において、OPDIVO と化学療法の併用療法は、化学療法単独と比較して、全生存期間(OS)に対して、全無作為化患者集団(HR 0.80;95% CI:0.71 - 0.90;P=0.0002)、およびPD-L1 combined positive score(CPS) ≥5 の患者集団(HR 0.71;95% CI:0.61 - 0.83;P<0.0001)の両方において、良好な延長を示した。全患者の探索的解析における1年生存率は、OPDIVO と化学療法の併用療法群で55%、化学療法単独群で48%であった。また、併用療法群は、化学療法単独群と比較して、PFS で病勢進行または死亡のリスクを有意に低減した(PD-L1 CPS ≥ 5:PFS HR 0.68;95% CI:0.58 - 0.79;P<0.0001)。
3. CheckMate -649 試験責任医師、Memorial Sloan Kettering Cancer Center、消化器癌チーフDr. Yelena Y. Janjigian のコメント:
「CheckMate -649 試験において、OPDIVO と化学療法併用療法は、転移性胃癌、胃食道接合部癌および食道腺癌患者の生存期間を有意に改善し、死亡リスクを20%低減した。さらに、1 年生存率は55%であった。これらは重要な結果であり、OPDIVO による同併用療法が生存期間を延長し得る治療選択肢を一刻も早く必要としているこの患者集団の標準治療となり得ることを裏付けている。」と述べている。
4. 今回の承認審査:
早期に安全かつ有効な治療を患者に届けるべくFDA のReal-TimeOncology Review (RTOR)のPilot program の下で審査された。 また、この審査は、Canada、Australia、Switzerland、およびBrazil の保健当局による同時審査が可能であるFDA のProject
Orbis Initiative の下で実施された。(完)
(主な出典:https://news.bms.com/news/corporate-financial/2021/U.S.-Food-and-Drug-Administration-Approves-Opdivo-nivolumab-in-Combination-with-Chemotherapy-for-Patients-with-Advanced-or-Metastatic-Gastric-Cancer-Gastroesophageal-Junction-Cancer-and-Esophageal-Adenocarcinoma/default.aspx他)
2021/04/08
切除不能進行/転移性扁平上皮食道癌、OPDIVO+化学療法が化学療法より生存ベネフィット
4 月8 日、Bristol Myers Squibb(BMS)は、切除不能進行または転移性扁平上皮食道癌(ESCC)患者を対象に、OPDIVO(nivolumab)+化学療法の併用療法、及びOPDIVO+YERVOY(ipilimumab)の併用療法を評価した第3 相CheckMate -648 試験の良好な最新結果を発表した。
1. CheckMate -648 試験:本試験は、切除不能進行または転移性扁平上皮食道癌患者を対象に、OPDIVO+YERVOY の併用療法、およびOPDIVO+fluorouracil+cisplatin の併用療法をfluorouracil+cisplatin の併用療法と比較評価した無作為化、第3 相臨床試験である。本試験の主要評価項目は、OPDIVO による 2 つの併用療法を化学療法と比較した PD-L1 陽性患者におけるOS および BICR の評価による PFS である。副次評価項目は、全無作為化集団におけるOS、およびBICR の評価によるPFS である。OPDIVO+YERVOY 併用群には、OPDIVO3 mg/kg を2 週間間隔(Q2W)、およびYERVOY 1 mg/kg を 6 週間間隔(Q6W)で、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで、最長24 カ月間にわたり投与した。OPDIVO+化学療法併用群には、4 週間を1 サイクルとして、OPDIVO 240 mg を第1 日目と第15 日目に、fluorouracil 800 mg/m²/day を第1 日目から第5 日目まで(5 日間)、cisplatin 80 mg/m²を第 1 日目に投与した。OPDIVO の投与は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで、最長 24 カ月間にわたり継続された。化学療法の投与は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで継続された。
2. BMS 消化器癌領域開発責任者Dr. Ian M. Waxman のコメント:
「これらのOPDIVO による併用療法の結果は、新たな治療の選択肢の出現によって、ベネフィットを得られる可能性を示しており、病勢進行後に診断されることが多い食道癌患者にとって大きな意味を持つものである。本試験は、消化器癌などのアンメットニーズの高い患者のアウトカムを改善する併用療法を探求する我々のコミットメントをさらに後押しするものである。」と述べている。CheckMate -648 のデータは、CheckMate -649 のデータをさらに積み重ねるものであり、OPDIVO が腫瘍の組織型および部位(胃、胃食道接合部および食道)に拘わらず、上部消化管癌の1 次療法において良好な生存ベネフィットを示した最初で唯一の PD-1 阻害薬となる。
3. 本試験結果の概要:
1) OPDIVO+化学療法の併用療法; あらかじめ計画された中間解析において、主要評価項目である PD-L1 陽性患者における全生存期間(OS)および副次評価項目である全無作為化患者集団(ITT)でのOS で、統計学的に有意かつ臨床的に意義あるベネフィットを示した。加えて、同併用療法は、主要評価項目である PD-L1 陽性患者での盲検下独立中央判定(BICR)の評価による無増悪生存期間(PFS)で統計学的に有意かつ臨床的に意義ある改善を示した。
2) OPDIVO+YERVOY の併用療法;主要評価項目である PD-L1 陽性患者におけるOS および副次評価項目である全無作為化患者集団におけるOS で統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を達成した。しかしながら、同併用療法は、もう一つの主要評価項目であるPDL1陽性患者での BICR の評価によるPFS の改善については達成に失敗した。
3) 安全性; OPDIVO およびOPDIVO+YERVOY 併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されたプロファイルと一貫していた。
2021/04/02
FDA、大鵬薬品創製FGFR 阻害剤futibatinib(TAS-120)を進行胆管癌治療藥としてBT 指定
2021/03/23
FDA、KEYTRUDA の進行/転移性食道癌・食道胃接合部癌の白金製剤との併用 1 次療法承認
3 月 23 日、Merck & Co., Inc.(Merck)は、抗 PD-1 抗体 KEYTRUDA(pembrolizumab)が、外 科的切除や根治的化学放射線療法の不適な局所進行または転移性食道癌および食道胃接合部 (GEJ)癌(腫瘍の中心が食道胃接合部の上 1〜5cm にあるもの)患者 749 人に対する白金製剤お よび fluoropyrimidine 系製剤との併用療法の sBLA が FDA の承認を取得したと発表した。 1. 承認審査:本承認は、Real-Time Oncology Review(RTOR)と、国際提携によるがん治療薬 の同時審査の枠組みの Project Orbis に基づいて審査され、FDA、Australia TGA 、Health Canada、 Swissmedic が共同で KEYNOTE-590 試験に基づく申請の審査を行い、Australia、Canada、 Switzerland では現在も審査が進行中である。
承認の根拠:今回の承認は、第 3 相 KEYNOTE-590 試験で、組織型や PD-L1 発現の有無 にかかわらず、KEYTRUDA と fluorouracil(FU)/cisplatin 併用療法により、FU/cisplatin のみの 場合と比較して全生存 期間(OS)、無増悪生存期 間(PFS)、奏効率(ORR)が 有意に改善された。 1)有効性;KEYTRUDA +FU/cisplatin 群では FU/cisplatinのみの群と 比較して、OS について は死亡のリスクが 27% 低下し、PFS については 病勢進行又は死亡のリ スクが 35%低下した。副次評価項目の ORR は、KEYTRUDA+FU/cisplatin 群では 45%(95% CI, 40-50)、FU/cisplatin 群では 29%(95% CI, 25-34)であった(p<0.0001)。
PD-L1 CPS≧10 の患者(383 例); OS 解析で、中央値は KEYTRUDA 群 13.5 カ月(95% CI, 11.1-15.6)、placebo 群 9.4 カ月(95% CI, 8.0-10.7)で、HR は 0.62(95% CI, 0.49-0.78; p<0.0001)で あった。探索的解析では、PD-L1 CPS<10 の患者(347 例)の OS 中央値は KEYTRUDA 群が 10.5 カ月(95% CI, 9.7-13.5)、placebo 群 10.6 カ月(95% CI, 8.8-12.0)で、HR=0.86(95% CI, 0.68-1.10)。 3) 安全性; KEYTRUDA の完全な中止にいたった有害事象(AE)で最も頻度が高かった(1% 以上)のは、肺臓炎(1.6%)、急性腎不全(1.1%)、肺炎(1.1%)であった。67%の患者が有害事象に より KEYTRUDA による治療を中断した。KEYTRUDA の中断した AE で最も高頻度(2%以 上)で認められたのは、好中球減少症(19%)、疲労・無力症(8%)、白血球数減少(5%)、肺炎(5%)、 食欲減退(4.3%)、貧血(3.2%)、血中 creatinine 値上昇(3.2%)、口内炎(3.2%)、倦怠感(3.0%)、血 小板減少症(3%)、肺臓炎(2.7%)、下痢(2.4%)、嚥下障害(2.2%)、吐気(2.2%)であった。 KEYTRUDA+化学療法併用群で最も高頻度(全グレード、20%以上)の AE は、悪心(67%)、疲 労(57%)、食欲減退(44%)、便秘(40%)、下痢(36%)、嘔吐(34%)、口内炎(27%)、体重減少(24%) であった。
2021/01/21
FDA、肛門管癌治療薬としてのIncyte の抗PD-1 抗体retifanlimab のBLA を優先審査に指定
retifanlimab(INCMGA0012)は、 臨床開発中の静脈内投与の抗PD-1 抗体で、現在、マイクロサテライト高不安定性の子宮内膜癌患者の単剤療法として申請目標の臨床試験を進めている。本品は、肛門管癌の治療薬としてFDA から希少病薬の指定を受けている。2017 年、Incyte はMacroGenics, Inc.と、retifanlimab のグローバルな開発・商業化に関する権利に関わる独占的な提携およびライセンス契約を締結している。 2019 年、Incyte とZaiLab は、中華圏でのretifanlimab の開発と商品化に関する提携とライセンス契約締結を発表している。
2021/01/18
ハーセプチン前治療歴があるHER2陽性・進行性胃がん患者に対するADC薬エンハーツによる治療
01/18, AZN, HER2, Gastric cancer
Enhertu approved in the US for the treatment of patients with previously treated HER2-positive advanced gastric cancer
- ハーセプチンと化学療法の前治療歴があるHER2陽性・進行性の胃がん患者に対するEnhertu(エンハーツ)による3次療法が米国で承認された。
- 米国では胃がん患者の大多数がかなり進行した段階で診断されており、5年生存率は5%前後にとどまっている。また、胃がんの20%がHER2陽性である。FDAが承認の根拠としたフェーズ2臨床試験DESTINY-Gastric01 は日本と韓国で実施され、ハーセプチンと化学療法が無効の188例を登録した。エンハーツ126例、プラセボ(化学療法)62例と2対1に割り振られ、エンハーツ群の全生存期間(OS)12.5か月は化学療法群 8.4か月を有意に上回った(p=0097)。独立中央評価委員会による奏効率(ORR)は化学療法群の11.3%に対し、エンハーツ群は40.5%となった。さらに完全奏効率7.9%および部分奏効率32.5%ともに対照群(0%および11.3%)を大きく上回った。無増悪生存期間(PFS)の中央値は対照群3.9か月に対して5.6か月となった。奏功期間(DoR)11.3か月も対照群の3.9か月を大きく上回った。