ラベル [5a] EGFR 上皮成長因子受容体 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル [5a] EGFR 上皮成長因子受容体 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023/10/18

エンハーツ、HER2 変異陽性進行性非小細胞肺癌患者への初の抗 HER2 療法として EC 承認

EU において、第一三共とアストラゼネカ のエンハーツ (一般名:トラスツズマブ デルクステカン) の単剤療法が、白金製剤ベースの化学療法後に全身治療が必要で、かつ HER2 (ERBB2)変異を有する進行性非小細胞肺癌(NSCLC)の成人患者に対し、免疫療法の治療歴の有無に関りなく承認された。
今回の承認は、ヒト用医薬品委員会(CHMP)の承認勧告に基づいて2021 年 1 月の条件付初回承認の一部変更承認である。第 2 相 DESTINY-Lung02 試験において エンハーツは、盲検下独立中央審査による評価により、前治療歴の有る進行性又は転移性 HER2 変異 NSCLC 患者に対して 49.0%(95%CI:39.0-59.1)の確定奏効率(ORR)を示した(完全奏効率1%、部分奏効率48%)。奏効期間中央値は 16.8 カ月(95% CI:6.4 - 推定不能)であった。
EU 承認により、HER2 変異陽性 NSCLC に対するマイルストン支払いとして、アストラゼネカから第一三共に 7,500 万$が支払われる予定。

2023/03/06

エンハーツ第2 相試験中間解析, 複数のHER2発現腫瘍に臨床的に有意な永続的反応示す

第一三共とアストラゼネカは、抗HER2 ADC 薬エンハーツ (一般名:トラスツズマブデルクステカン)について、重度の前治療を受けて、複数の HER2 発現進行固形腫瘍患者に対する、進行中の第2 相DESTINY-PanTumor02 試験の中間解析結果から、事前に指定された奏効率(ORR)の目標を達成し、持続的で臨床的に有意な奏効を示すポジティブな高レベルの結果を示したと発表した。第2 相DESTINY-PanTumor02 試験では、胆道癌、膀胱癌、子宮頸部癌、子宮内膜癌、膵臓、卵巣癌および希少癌など、根治治療が適さない、局所進行、切除不能、または転移性で治療歴のある HER2 発現固形腫瘍の患者における エンハーツ の有効性と安全性を評価している。 この試験の主要評価項目は、試験責任医師が評価した確定診断済みのORR であり、治験責任医師が評価した奏効期間 が主要副次評価項目である。このデータは、今後の医学会で発表され、世界の規制当局と共有される予定である。

2023/01/26

EC からエンハーツのHER2 低発現乳癌に係る一部変更承認取得

第一三共の抗HER2 抗体薬物複合体(ADC)であるエンハーツ (一般名:トラスツズマブデルクステカン)について、欧州連合(EU)における「転移再発で化学療法を受けた(周術期化学療法による治療期間中または終了後6 カ月以内に再発した場合を含む)HER2 低発現の手術不能または転移性乳癌」を効能として、一部変更承認を取得した。
2022 年6 月開催の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2022)で発表され、化学療法による前治療を受けたHER2 低発現の乳癌患者を対象にしたグローバル第3 相DESTINY-Breast04 試験結果に基づいて、欧州委員会(EC)より承認された。本剤は、欧州において、HER2 低発現の乳癌を対象に承認された初めての抗HER2 療法である。 本試験の主要評価項目のホルモン受容体陽性(HR)のHER2 低発現乳癌患者における無増悪生存期間(PFS)は、選択薬群と比較して、病勢進行又は死亡リスクを49%低下させ、中央値は選択薬群(n=163)の5.4 カ月に対し、本剤群(n=331)は10.1 カ月であった。重要副次評価項目のHR 陽性HER2 低発現乳癌患者の全生存期間(OS)は、本剤群が死亡リスクを36%低下させ、中央値は選択薬群の17.5 カ月に対し、本剤群では23.9 カ月であった。奏効率(ORR)は、選択薬群の16.3%に対し、本剤群は52.6%であった

2022/09/26

Seagen/LAVA, γδ 二重特異性T 細胞engager LAVA-1223 の独占的世界的ライセンス契約締結

抗体薬物複合体(ADC)療法の世界的leader でありpioneer のSeagen Inc. (Seagen)と、独自の Gammabody™基盤技術の開発に注力する臨床段階の癌免疫療法の開発企業 LAVA Therapeutics N.V. (LAVA)が、single domain の二重特異性γδ T 細胞engager LAVA-1223 の開発、製造、商業化に Seagen が取り組む独占的ライセンス契約を締結したと発表した。
LAVA-1223は、LAVA 独自の Gammabody™ 技術を利用して、上皮成長因子受容体 (EGFR) を発現する固形癌を標的とする、前臨床試験段階にある開発候補品目である。本品は、EGFR 発現癌細胞の存在下で Vγ9Vδ2 (γδ) T 細胞を標的にして活性化するように特別に設計された、first-in-class の可能性のある治療法である。EGFR は、結腸直腸癌、肺癌、頭頸部癌を含む複数の固形癌タイプで過剰発現している、十分に検証された標的である。
契約に基づいて、Seagen は、LAVA-1223 の独占的なグローバル ライセンスを取得し、LAVA に一時金 5,000 万$を支払う。潜在的な開発、薬事規制、および商業上のマイルストンは最大約6 億5,000 万$を支払い、ロイヤルティは、将来の売上高で 1 桁から 10%台半ばまでの範囲になっている。この契約により、Seagen は、LAVA 独自の Gammabody™ 技術を最大 2 つの追加の癌に対する標的に適用する権利を独占的に交渉する機会を取得している。

2022/09/12

固形癌に対する二重特異性抗HER2 ADC zanidatamab zovodotin 第1 相試験予備的結果発表

Zymeworks Inc.は、BeiGene と共同開発中の抗HER2×HER2 二重特異性ADC 薬zanidatamab zovodotin (ZW49)について、固形癌に対する第1 相試験の予備的結果を、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で発表した。ZW49 は、protease で切断可能なlinker で、独自のauristatin toxin に結合したHER2 を標的とする二重特異性抗体(2 つの重複しないHER2 epitope;ECD2 & ECD4)で構成される新規ADC 薬である。
76 人 [女性 58%; 年齢中央値 59 歳(範囲;24~83) ]が ZW49 の治療を受けた。全体で最も多い組織型は胃癌(28%)と乳癌 (22%)であった。70%がHER2 標的治療歴を有していた。
68 人(89%) の患者に治療関連の有害事象 (TRAE)が発現し、最も一般的なTRAE (≥ 20% 患者)は、角膜炎(42%)、脱毛症(25%)、および下痢(21%)であった。7 人(9%)でGR ≥ 3 のTRAE を発現した(GR 4 の注入関連反応 1 例及び好中球数減少1 例を含む)。
2.5 mg/kg Q3W のZW49 で治療された29 人の評価対象患者のうち、複数の癌種で確認された奏効率は28%、病勢コントロール率は72%であった。

2022/08/16

エンハーツ, HER2 低発現転移性乳癌患者に対する初の抗HER2 療法としてFDA から承認

第一三共とアストラゼネカのエンハーツ (一般名:トラスツズマブデルクステカン)が、転移性病状で以前に化学療法の治療を受けたか、アジュバント 療法中または完了後 6 カ月以内に疾患の再発を発症した、切除不能または転移性の HER2 低発現(IHC 1+または IHC 2+/ISH-) 乳癌の治療法として承認された。本承認により、第一三共はアストラゼネカ より開発のマイルストンとして2 億US$を受領する。
承認は、最近のエンハーツ に対して優先審査およびBreakthrough Therapy指定を受け、審査にあたってFDA のReal-Time Oncology Review(RTOR)の下で認可された。承認書によればsBLA 受理が5 月26 日、承認は8 月5 日で、優先審査指定が7 月25 日と思われる。
第3 相DESTINY-Breast 04 試験において、無増悪生存期間(PFS)の中央値は、化学療法群 5.4 カ月(95% CI: 4.4-7.1)、エンハーツ 群10.1 カ月(95% CI:9.5-11.5)であった。

2022/08/08

MET 過剰発現の肺がんに対するEGFR阻害薬とMET阻害薬の併用

 08/08 AstraZeneca, MET, EGFR, Lung cancer

Tagrisso plus savolitinib demonstrated 49% objective response rate in lung cancer patients with high levels of MET overexpression and/or amplification in SAVANNAH Phase II trial

  • タグリッソとサボリチニブの併用はMET 過剰発現および/または増幅レベルが高い肺がん患者を対象としたSAVANNAH 第 II 相試験において49% の客観的奏効率を示した

2022/07/26

非小細胞肺がんに対するMET阻害薬とEGFR阻害薬の併用療法

07/26, JNJ, MET, NSCLC

Janssen Announces New Data Supporting Safety and Efficacy of RYBREVANT® and Lazertinib Combination for Patients with Non-Small Cell Lung Cancer and EGFR Mutations

ヤンセンは、EGFR変異を有する非小細胞肺がん患者に対するMET阻害薬アミバンタマブ(販売名:RYBREVANT)とEGFR阻害薬ラゼルチニブの併用療法の安全性と有効性を支持するデータを新たに発表した。

2022/07/25

FDA、エンハーツ のHER2 低発現転移性乳癌に対するsBLA 申請を受理、優先審査に指定

第一三共とアストラゼネカのエンハーツ (fam-trastuzumab deruxtecan-nxki) [DS-8201/T-DXd、HER2 に対する抗体薬物複合体(ADC)]について、HER2 低発現の転移再発乳癌に係るsBLA 承認申請がFDA により受理され、優先審査の指定を受けた。FDA による審査終了目標日(PDUFA date)は2022 年(暦年)第3 四半期に設定された。エンハーツの同効能は2022 年4 月にFDA からBreakthrough Therapy の指定を受けている。本申請は、2022 年6 月開催の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2022)で発表され、NewEngland Journal of Medicine 誌に掲載された、化学療法による前治療を受けたHER2 低発現(immunohistochemistry (IHC) 1+ 又は IHC 2+/in-situ hybridization (ISH)-negative)の乳癌患者を対象にしたグローバル第3 相DESTINY-Breast04 試験結果に基づくものである。主要評価項目である「hormone 受容体(HR)陽性のHER2低発現乳癌患者における無増悪生存期間(PFS)において、治験医師選択薬投与群と比較して、病勢進行または死亡リスクを49%低下させ、中央値は治験医師選択薬投与群(n=163)の5.4 カ月に対し、本剤投与群(n=331)では10.1 カ月と約2 倍近い改善効果を示した。

2022/06/03

FoundationOne CDx 癌ゲノムプロファイル、NSCLC 等に対する4 薬剤のCDx の承認取得

中外製薬は、遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne® CDx 癌ゲノムプロファイル」について、tyrosine kinase 阻害剤(TKI)ビジンプロ®錠(ダコチミニブ水和物)、TKIアルンブリグ®錠(ブリグチニブ)、非小細胞肺癌、ならびにBRAF 阻害剤ビラフトビ®カプセル(エンコラフェニブ)、およびMEK 阻害剤メクトビ®錠(ビニメチニブ)の悪性黒色腫の適応に対するコンパニオン診断(CDx)として、6 月2 日に厚生労働省より承認を取得したと発表した。
今回の承認により、FoundationOne CDx 癌ゲノムプロファイルにて活性型EGFR 遺伝子変異またはALK 融合遺伝子を判定することで、ダコチミニブ水和物およびブリグチニブの非小細胞肺がんに対する各々の薬剤の適応判定補助として利用が可能となる。また、BRAF 遺伝子変異を判定することで、 エンコラフェニブおよびビニメチニブ併用の悪性黒色腫に対する適応判定補助としての利用が可能となる。

エンハーツ、HER2 低発現転移性乳癌に対し化学療法より/病勢進行/死亡のリスク50%低減

第一三共とアストラゼネカのエンハーツ (一般名:トラスツズマブデルクステカン [DS-8201/T-DXd、HER2 に対する抗体薬物複合体(ADC)]の、HER2 低発現(IHC1+または IHC2 + / ISH-)乳癌患者を対象にした第 3 相臨床試験(DESTINY-Breast04)における有効性と安全性に関する最新データについて、米国臨床腫瘍学会(ASCO2022)において発表した。本試験データは、NEJM 誌にも同時に掲載された。
本試験は、 HR 陽性またはHR 陰性に関わりなく、以前に1 回または2 回の化学療法レジメンの治療を受けた、HER2 低発現、切除不能、および/または転移性乳癌患者における、エンハーツ(5.4 mg / kg)の有効性と安全性を、医師が選択した化学療法((カペシタビン, エリブリン, ゲムシタビン, パクリタキセル又は なb-パクリタキセル)と比較して評価する、グローバル、無作為化、オープンラベルのピボタル第3 相試験である。日本を含むアジア、欧州、北米において557 人の対象患者が登録され、エンハーツまたは化学療法のいずれかの投与を受けるために2:1 に無作為に割り付けられた。本試験の主要評価項目である「ホルモン 受容体(HR)陽性のHER2低発現乳癌患者における無増悪生存期間(PFS)において、治験医師選択薬投与群と比較して、病勢進行または死亡リスクを49%低下させ、中央値は治験医師選択薬投与群(163 人)の5.4 カ月に対し、本剤投与群(331 人)では10.1 カ月と約2 倍近い改善効果を示した。

2022/05/05

FDA、抗HER2 剤治療歴の有るHER2 陽性転移性乳癌に対するエンハーツの効能追加承認

第一三共とアストラゼネカ が共同開発中のHER2 に対する抗体薬物複合体(ADC)のエンハーツ (一般名:トラスツズマブ デルクステカン)について、転移状態にあるか、あるいはネオアジュバント 療法中か、あるいはアジュバント療法および化学療法中、または治療完了後6 カ月以内に再発したいずれかで、以前に抗HER2 ベースのレジメンを受けた、切除不能または転移性HER2 陽性乳癌の成人患者の治療法としてFDA から承認された。今回の承認で第一三共はアストラゼネカから開発マイルストン支払いの1 億$を受領する。
本申請は、エンハーツが以前にトラスツズマブ とタキサンの治療を受けたHER2 陽性の切除不能および/または転移性乳癌患者に対して、トラスツズマブエムタンシン (T-DM1)と比較して病勢進行または死亡のリスクを72%減少させることを示したピボタル第3 相DESTINY-Breast03 試験のポジティブな結果に基づいている [ ハザード比(HR)=0.28; 95%CI:0.22-0.37; p <0.0001]。盲検下独立中央レビュー(BICR)によって評価された無増悪生存期間(PFS)の中央値は、T-DM1 の6.8 カ月(95%CI:5.6-8.2)に対して、ENHERTU 群は未達であった(95%CI:18.5-NE)。第3 相DESTINY-Breast03 試験の追加解析結果は、確定診断された奏効率(ORR)がT-DM1 群の36.1%( n = 87; 95%CI:30.0-42.5)に対して、ENHERTU 群は82.7% (n = 205; 95%CI:77.4-87.2)と2 倍以上であることを示した。

2021/10/04

FDA、エンハーツのHER2陽性乳癌の2次療法以降を対象にBreakthrough Therapy指定

第一三共とアストラゼネカが共同開発中のエンハーツ(一般名:トラスツズマブデルクステカン)について、FDAが1つまたは複数の抗HER2ベースのレジメンを受けた切除不能または転移性HER2陽性乳癌の成人患者の治療をBreakthrough Therapyに指定(BTD)したと発表した。本剤は乳癌の3次療法、胃癌及び非小細胞肺癌の治療でBTDを受けている。

2021/09/16

FDA、EGFR exon 20 挿入変異陽性NSCLC の初の経口治療薬EXKIVITY(モボセルチニブ)承認

FDAは、武田薬品のEXKIVITY(一般名:モボセルチニブ)を、白金製剤ベースの化学療法を実施中あるいは実施後に進行し、FDA 承認の検査法で検出された上皮成長因子受容体(EGFR) exon 20 挿入変異を伴う局所進行または転移性非小細胞肺癌の成人患者に対する治療薬として承認した。
EXKIVITY のNDA は2021 年2 月26 日にFDA に提出され、優先審査指定、Breakthrough Therapy 指定、Fast Track 指定、およびOrphan Drug 指定を受けた。上記の効能は、奏効率(ORR)と奏効期間(DoR)に基づいて加速承認制度の下で承認され、確認試験における臨床上のベネフィットの確認と説明が条件となっている。確認試験の報告書提出期限は2024 年3 月の予定である。
白金製剤ベースによる治療歴を有するEGFR exon20 挿入変異を伴うNSCLC 患者114人を対象とした第1/2相臨床試験において、独立審査委員会(IRC) による奏効率(ORR)は28%、奏効期間(DoR)中央値は17.5 カ月、無増悪生存期間(PFS)中央値は7.3 カ月、全生存期間(OS)中央値は24 カ月であった。

2021/09/15

EGFRエキソン20挿入変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)に対する初めての経口治療薬

 09/15, TAK, EGFR Exon20, NSCLC

Takeda’s EXKIVITY™ (mobocertinib) Approved by U.S. FDA as the First Oral Therapy Specifically Designed for Patients with EGFR Exon20 Insertion+ NSCLC
  • EGFRエキソン20挿入変異陽性NSCLC(非小細胞肺がん)に対する初めての経口治療薬となるタケダ薬品のモボセルチニブ(販売名:エクスキビティ、EXKIVITY)をFDAが承認した。

2021/05/21

非小細胞肺癌のEGFR Exon 20 挿入変異に対する初の標的療法RYBREVANT をFDAが承認

5 月21 日、FDA は、腫瘍に特定の種類の遺伝子変異 [上皮成長因子受容体(EGFR) Exon 20挿入変異]のある非小細胞肺癌の成人患者に対する最初の治療法として、EGFR とMET の細胞外ドメインに結合する二重特異性抗体薬、RYBREVANT (amivantamab-vmjw)を承認したと発表した。FDA は、また、RYBREVANT のコンパニオン診断法としてGuardant 360 CDx(Guardant Health Inc.)を同時に承認した。

1. FDA Oncology Center of Excellence のMedical Oncology 責任者兼CDER Oncology Disease課次長代理Dr. Julia Beaver のコメント:

「高精度腫瘍学の進歩により、医薬品開発が引き続き促進され、肺癌などの疾患を、標的療法に適したバイオマーカーで定義された集団にサブセット化できるようになった。本日の承認により、初めて、EGFR Exon 20 挿入変異を有する非小細胞肺癌患者が標的療法の選択肢を持つことになる」と述べている。

2. 米国における肺癌の疫学:

American Cancer Society によると、肺癌は最も一般的な癌種であり、世界中の癌関連死の主要な原因であり、非小細胞肺癌が全肺癌の80%から85%を占めている。非小細胞肺癌の患者の約2%から3%は、EGFR Exon 20 挿入変異を有している。これは、急速な細胞増殖を引き起こし、その結果癌の増殖を助けるタンパク質の変異のグループである。

3. RYBREVANT の有効性臨床評価:

臨床研究者らは、白金製剤ベースの化学療法中、またはその後に病勢が進行した非小細胞肺癌およびEGFR Exon 20 挿入変異を有する81 人の患者の試験でRYBREVANT の有効性を評価した。測定された主要評価結果は、奏効率(腫瘍が薬剤によって破壊または縮小された患者割合)であった。全ての患者がRYBREVANT を投与された試験集団では、全体の奏効率(ORR)は40%であった。奏効期間の中央値は11.1 カ月であり、患者の63%が6 カ月以上の奏効期間を示した。

4. 安全性: 

RYBREVANT の最も一般的な副作用には、発疹、注入関連の反応、指の爪や足指の爪の周りの皮膚感染症、筋肉や関節の痛み、息切れ、吐き気、倦怠感、下肢や手や顔の腫れ、口腔の痛みなどがあり、咳、便秘、嘔吐、特定の臨床診断検査値の変化が含まれる。患者が間質性肺疾患の症状を発症した場合はRYBREVANT の投与を中断し、間質性肺疾患が確定診断された場合は永久に中止する必要がある。RYBREVANT を服用している患者は、治療中および治療後2 カ月間は日光への曝露を制限する必要がある。RYBREVANT は視力に問題を引き起こす可能性がある。 RYBREVANT は、妊娠中の女性に投与すると胎児に害を及ぼす可能性もある。従って、生殖能力のある女性の妊娠状態は、治療開始前に確認する。

5. 許認可情報:

RYBREVANT は、この適応症に対して優先審査およびBreakthrough Therapyの指定を受けた。FDA は、Johnson & Johnson 傘下のJanssen Pharmaceuticals Co. にRYBREVANT の承認を認可した。今回の承認審査は、FDA のOncology Center of Excellence のイニシアチブであるProject Orbis の下で実施された。 Project Orbis は、国際的な規制当局のパートナー間で腫瘍薬の同時提出と審査を行うための枠組みを提供するシステムである。この審査では、FDA はBrazil の医療規制庁および英国の医薬品医療製品規制庁(MHRA)と協力した。承認申請の審査は、他の規制当局で進行中。(完)

(主な出典:https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-first-targeted-therapy-subset-non-small-cell-lung-cancer他)

2021/05/20

EGFR Exon 20 挿入変異を伴う転移性非小細胞肺癌に対するmobocertinib の臨床成績

5 月20 日、武田薬品は、上皮成長因子受容体(EGFR)Exon20 挿入変異陽性の、白金製剤をベースにした化学療法の前治療歴を有する突然変異陽性(挿入陽性)転移性非小細胞肺癌(mNSCLC)患者に経口投与されたmobocertinib(TAK-788)の第1/2 相試験の最新データを第27回バーチャル形式で開催される米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で報告すると発表した。

1. mobocertinib:

EGFR Exon 20 挿入変異を選択的に標的とするように特別に設計された、開発中のfirst-in-class の経口tyrosine kinase 阻害剤(TKI)である。2019 年、FDA は、HER2 変異またはExon 20 挿入変異を含むEGFR 変異を伴う肺癌の治療薬として、mobocertinib を希少病薬に指定した。2020 年4 月、mobocertinib は、白金製剤ベースの化学療法後に病勢が進行したEGFR Exon20 挿入+ mNSCLC 患者に対して、FDA からBreakthrough Therapy(BT)の指定を受けた。2020 年10 月、mobocertinib は、少なくとも1 回の全身化学療法の前治療歴のあるEGFR Exon20 挿入変異+の局所進行性または転移性NSCLC 患者に対して、中国医薬品評価センター(CDE)によってBT の指定を受けた。

2. 許認可情報:

2021 年4 月にFDA にNDA を提出し、優先審査の指定を受けた。承認された場合、mobocertinib は、EGFRExon20 挿入変異を選択的に標的とするように特別に設計された最初の経口療法となる。武田薬品は、この治験薬がFDA によって審査されている間に、mobocertinib へのアクセスを受ける資格の可能性がある患者のために、拡大アクセスプログラム(EAP)(欧州ではコンパッショネート・ユース)を確立した。武田薬品のEAP の資格を得るための特定の条件を含む追加情報が提供されている。

3. 第1/2 相試験:

本試験では、非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象に、経口mobocertinib(TAK-788)の安全性、薬物動態、および抗腫瘍活性を評価した。本試験は、EGFRExon20 挿入+転移性NSCLC(mNSCLC)患者を対象に、mobocertinib を単剤療法として、また、化学療法と併用して、いくつかの拡張コホートで評価した第1 相用量漸増フェースから構成されている。白金製剤の前治療歴のある患者集団における有効性分析では、第1/2 相試験で以前に白金製剤ベースの治療を受け、160 mg のmobocertinib で1 日1 回投与されたEGFR Exon 20 挿入+mNSCLC の114 人の患者で評価した。

4. EGFRExon20 挿入+ mNSCLC:

第1/2 相試験の分析には、白金製剤ベースの化学療法を受けたEGFRExon20 挿入+ mNSCLC の患者が含まれていた。全ての患者は、160 mg 1 日1 回の経口投与で治療された。その他の重要な評価データは、独立審査委員会(IRC)で確定診断された、奏効率(ORR)は28%、奏効期間(DOR)中央値は17.5 カ月、病勢管理率(DCR)が78%など、以前に報告されたデータと一致していた。

観察された安全性プロファイルは管理可能であり、以前に認められた知見と一致していた。更新されたデータから白金製剤の前治療歴を有する患者における最も一般的な治療関連の有害事象(TRAE;≥20%)は、下痢(91%)、発疹(45%)、悪心(38%)、食欲減退(35%)、吐き気(34%)、乾燥肌(31%)および嘔吐(30%)であった。グレード3 以上のTRAE(5%以上)は下痢(21%)のみであった。 2%を超えて中止に至ったAE は、下痢(4%)および悪心(4%)であった。(完)

(主な出典:https://www.takeda.com/newsroom/newsreleases/2021/takeda-presents-updated-results-for-mobocertinib-further-substantiating-the-clinical-benefit-in-patients-with-egfr-exon20-insertion-mnsclc/他)

2021/02/15

レンビマ+キイトルーダ 併用による進行性腎細胞癌1 次療法、スニチニブより有意に改善.

エーザイとMerck & Co., Inc.(Merck)は、第3 相CLEAR 試験(307/KEYNOTE-581試験)の最新解析結果について、バーチャル開催の米国臨床腫瘍学会泌尿器癌シンポジウム2021(ASCO GU 2021)の口頭発表セッション(Abstract #269)において初めて発表すると共に、NEJM 誌に掲載されたと発表した。
本試験においては、進行性腎細胞癌の1次療法として、対照薬のスニチニブに対して、エーザイ創製の経口チロシンキナーゼ 阻害剤レンビマ(レンバチニブ)とMerck.の抗PD-1 抗体キイトルーダ(ペムブロリズマブ)の併用療法、およびレンビマ とエベロリムスの併用療法が評価された。
レンビマ+キイトルーダ群のPFS 中央値は23.9 カ月、スニチニブ群 の9.2 カ月と比較して、増悪また死亡のリスクを61%減少させた [HR=0.39 (95%CI:0.32–0.49); p<0.001]。また、死亡のリスクを34%減少させた [HR=0.66 (95%CI: 0.49–0.88); p=0.005]。中央値27 カ月の追跡期間で、OS の中央値は本併用療法とスニチニブの両群は共に未達であった。奏効率(ORR)、完全奏効(CR)率、部分奏効(PR) 率は、併用群ではそれぞれ71.0% (95%CI: 66.3-75.7)、16.1%、54.9%スニチニブ群で は、36.1%(95%CI: 31.2-41.1)、4.2%、31.9%であった[相対リスク=1.97(95%CI: 1.69-2.299); p<0.001]。

2021/01/29

化学療法歴の有るEGFR exon 20 挿入変異陽性転移性NSCLC へのmobocertinib の試験結果

武田薬品はmobocertinib(一般名、開発コード:TAK-788)について、国際肺癌学会(IASLC)の2020 年世界肺癌学会議(WCLC)で、治療歴を有する上皮成長因子受容体(EGFR) exon 20 挿入変異を伴う転移性非小細胞肺癌患者を対象にした臨床第1/2 相試験の新たなデータを報告した。
独立評価委員会(IRC)に判定されたORRは28% (32/114; 95% CI; 20-37)、IRCによる病勢コントロール率 (DCR)は78% (89/114; 95% CI 69-85)、無増悪生存期間(PFS)の中央値は7.3 カ月 (95% CI; 5.5-9.2)であった。
EGFR exon 20 挿入変異を伴う転移性非小細胞肺癌は、承認された標的治療藥が無く、既存の治療法では効果が限定されている。今回の報告は、mobocertinib が本疾患の標的療法の候補となりうることを示すエビデンスと考えられる。

(参考)EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)を適応症として2015年に承認されたアストラゼネカのタグリッソや2018年に承認されたファイザーのビジンプロなど第二世代のEGFR阻害薬はエクソン19欠損を標的としてきた。エクソン20を標的とするEGFR阻害薬としてはタケダの治験薬が初めてとなるかも知れない。しかし、ヤンセンのMET阻害薬アミバンタマブは昨年(2020年)12月に、EGFRエクソン20挿入変異の非小細胞肺がんを適応症として承認申請(NDA)に至っている。

2021/01/15

抗HER2 ADCエンハーツ、FDA からトラスツズマブ治療歴のあるHER2+胃癌の効能取得

第一三共とAstraZeneca のエンハーツ [fam-trastuzumab deruxtecan-nxki、HER2に対する抗体薬物複合体(ADC)]について、FDAより「トラスツズマブを含む前治療を受けたHER2陽性の局所進行または転移性胃腺癌または胃食道接合部腺癌」を効能として販売承認を取得した。
FDA による今回の販売承認は、トラスツズマブ、ㇷルオロピリミジン 及び白金製剤含有化学療法を含む少なくとも2 種類のレジメン施行後に進行した、進行性胃腺癌または胃食道接合部腺癌(GEJ)患者を対象に、エンハーツが化学療法(イリノテカン又は パクリタキセル)に対して、全生存期間(OS)と奏効率(ORR)で統計的に有意で臨床的にも有意な改善を示した、無作為化ピボタル第2 相DESTINY-Gastric01 試験のポジティブな結果に基づいている。エンハーツ は、FDA からBreakthrough Therapy ならびに希少病薬の指定を受けており、申請に際して優先審査の指定を受けて、間質性肺疾患(ILD)、/非感染性肺炎および胚-胎児毒性について黒枠付き警告付きラベルが承認されている