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2023/06/26

リリー、retatrutide 第 2 相試験、肥満と過体重の成人に 48 週で最大 24.2%の平均体重減少達成

 

イーライリリー は、肥満治療を目的として開発中の皮下注薬retatrutide(LY3437943)の新たな第 2 相試験データを発表した。Retatrutideは、glucose 依存性 insulin 分泌促進 polypeptide 受容体(GIPR)glucagon peptide 1 受容体(GLP-1R)および glucagon 受容体(GCGR)のトリプルアゴニストである。

2 型糖尿病を除く、肥満または体重関連疾患を伴う過体重の個人を対象に、様々な用量および用量漸増レジメンでの retatrutide の有効性、忍容性、安全性を評価する 無作為化二重盲検プラセボ対照試験において、24 週間時点で、retatrutideは、糖尿病でない肥満または過体重の被験者における有効性の主要評価項目を達成し、最大 17.5% (41.2 lb.又は18.7kg)の平均の体重減少を示した。副次評価項目では、retatrutide 48 週間の治療期間終了時に最大 24.2% (57.8 lb.又は 26.2 kg) の平均体重の減少を示した。

2023/03/27

Vertex、CRISPRと1型糖尿病治療用低免疫細胞療法の開発促進に向けライセンス契約締結

Vertex Pharmaceuticals Inc.(Vertex)とCRISPR Therapeutics (CRISPR)は、Vertexの1型糖尿病(T1D)に対する低免疫細胞療法の開発促進を目指して、CRISPRの遺伝子編集技術CRISPR/Cas9を使用する新しい非独占的ライセンス契約を締結したと発表した。
2022年にVertexが買収したViaCyte, Inc.(ViaCyte)はCRISPRと提携関係にあり、糖尿病の治療を目指してViaCyteの細胞を使用して、既存の遺伝子編集された同種幹細胞療法に関して引き続き提携を継続する。CRISPRとViaCyteの協力の下で開始された、T1Dの同種異系、遺伝子編集、幹細胞由来の開発製品候補 VCTX211の第1/2相試験が開始され、現在進行中である。CRISPRは、VX-880およびVX-264を含むVertexの既存のT1D開発候補のパイプラインへは関与しない。

2022/08/28

SGLT-2 阻害剤フォシーガ、ESC で心不全患者の心血管系死のリスクを大幅に低減と報告

第 3 相 DAPA-HF および DELIVER 試験について、事前に指定されたプール解析の結果は、心不全(HF)患者に対してフォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)はプラセボに比べ、死亡率を改善することが示された。これらの結果は2022 年欧州心臓病学会(ESC)で報告され、同時にNature Medicine 誌に掲載された。
プール解析は、左心室駆出率 (LVEF) の全範囲で心不全患者の心不全治療による死亡率の改善を実証した最初の分析である。解析結果に拠ると、フォシーガ は、追跡期間の中央値22 カ月で、LVEF1 のレベルに関わり無く HF 患者において、心血管系死のリスクを14%[p=0.01, 絶対リスク低減(ARR)1.5%]、あらゆる原因による全死亡を10% (p=0.03, ARR 1.5%)、心不全による合計(初回および再入院)の入院を29% (p < 0.001, ARR 6%)、心血管系死亡、心筋梗塞、または脳卒中の複合評価では10% (p=0.045、ARR 1.3%)、それぞれリスクを低減した。

2022/08/22

アミリン作動薬とGLP-1アナログ製剤の合剤による血糖コントロール

 08/22 Novo Nordisk, Amylin analogue, T2D

Novo Nordisk successfully completes phase 2 trial with CagriSema in people with type 2 diabetes

  • ノボ ノルディスクは、2 型糖尿病患者を対象としたカグリセマの第 2 相試験を成功裏に完了した。

2022/07/29

週 1回投与インスリン製剤による2型糖尿病の治療

07/29, Novo, Insulin

Novo Nordisk achieves primary objectives of ONWARDS 3 and 4 trials with once-weekly insulin icodec demonstrating superior reduction in HbA1c vs insulin degludec in ONWARDS 3

  • ノボノルディスクの週 1回投与インスリン イコデクはONWARDS 3および4試験における主要評価項目を達成し、ONWARDS 3試験ではインスリン デグルデクと比較してより優れたHbA1c 減少を示した。

2022/07/11

1型糖尿病の細胞治療に関連する企業買収

07/11, Vertex, M&A, Cell therapy

Vertex to Acquire ViaCyte, With the Goal of Accelerating its Potentially Curative VX-880 Programs in Type 1 Diabetes

バーテックスは 1型糖尿病の治癒を目指す VX-880の開発プログラムを加速することを目標として幹細胞由来の細胞置換療法に特化するビアサイト(ViaCyte)を買収する。

2022/06/04

GIP/GLP-1受容体デュアル作動薬による体重減少効果

 06/04, LLY, GIP/GLP, Obesity

Lilly's SURMOUNT-1 results published in The New England Journal of Medicine show tirzepatide achieved between 16.0% and 22.5% weight loss in adults with obesity or overweight

リリーのSURMOUNT-1試験においてチルゼパチドが肥満または過体重の成人で16.0%〜22.5%の体重減少を達成したとの結果がニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載された。

(参考)リリーが開発したGIP/GLP-1受容体デュアル作動薬マウンジャロ(Mounjaro、チルゼパチド)は本年(2022年)5月に2型糖尿病患者の血糖コントロールを適応症として初回承認された。競合するノボノルディスクのGLP-1作動薬セマグルチドは2型糖尿病に対する注射剤オゼンピック(2021年 47億ドル)と経口剤リベルサス(37億ドル)、および抗肥満薬Wegovy(売上高は不明)の3製品で合計は1兆円に達する勢いである。一方、リリーのGLP-1作動薬トルリシティの2021年売上は28%増加と好調ながら65億ドルにとどまっている。リリーにとってはA1c(血糖値)と体重減少でチルゼパチドを特徴づけた上でトルリシティとの合計でノボノルディスク製品に匹敵する1兆円を達成することが当面の目標となりそうである。

2022/06/03

週1回投与の新規インスリン製剤による血糖値コントロール

 06/03, NOVO, Diabetes

Novo Nordisk achieves primary objectives of ONWARDS 1 and 6 trials with once-weekly insulin icodec demonstrating superior reduction in HbA1c vs insulin glargine U100 in ONWARDS 1

ノボノルディスクは ONWARDS 1および6試験において、週1回投与インスリン製剤 icodecのインスリングラルギンU100より優れたHbA1c低下作用を証明した

2022/05/13

世界初のGIP受容体/GLP-1受容体共通アゴニストによる2型糖尿病の治療

 05/13LLYGIPT2D

FDA approves Lilly's Mounjaro™ (tirzepatide) injection, the first and only GIP and GLP-1 receptor agonist for the treatment of adults with type 2 diabetes
世界初のGIP受容体/GLP-1受容体共通アゴニストであるリリーのムンジャロ(チルゼパチド)注射を2型糖尿病の成人に対する治療薬としてFDAが承認した。

FDA、成人 2 型糖尿病治療薬として最初で唯一GIP/GLP-1 受容体作動薬チルゼパチド承認

イーライリリーの新規の週1 回投与GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)およびGLP-1 (グルカゴン 様 ペプチド-1)受容体作動薬MOUNJARO (一般名:チルゼパチド)について、FDAが成人2 型糖尿病治療における血糖管理の改善に向けた食事及び運動療法の補助療法として 承認をした。チルゼパチド は、膵炎の既往患者を対象にした試験を行っておらず、1 型糖尿病患者への使用は適応外になっている。
FDA が承認した最初で唯一のGIP/GLP-1 受容体作動薬で、インクレチン という元来体内に存在するホルモン のGIP およびGLP-1 の体内受容体を活性化する単一分子である。チルゼパチドには6 用量(2.5、5、7.5、10、12.5、& 15 mg)があり、注射針が予め注入器に装着されているため、患者が注射針を見たり触れたりする必要のない、自動注射器(オートインジェクタ)で提供される予定で、今後数週間以内に米国で発売される。チルゼパチドは、欧州、日本、その他の市場において、2 型糖尿病治療薬として承認審査中である。 今回の承認はSURPASS Program に基づくものである。被験者の平均HbA1c 低下率は、チルゼパチド5 mg で1.8%~2.1%、チルゼパチド 10 mg と15 mg で1.7%~2.4%であった。体重減少に対する適応は取得していないが、全SURPASS 試験で、体重変化の平均は重要な副次評価項目に含まれていた。チルゼパチド 投与患者の体重は、平均で5.4 kg(5 mg 投与群)~11.3 kg(15 mg 投与群)減少した。

2022/04/28

週1回投与の新規インスリン製剤による糖尿病治療

04/28NovoT2D

Once-weekly insulin icodec demonstrates superior reduction in HbA1c vs insulin degludec in people with type 2 diabetes in ONWARDS 2 phase 3a trial
  • ノボノルディスクが開発中の週1回投与のインスリン・アイコデックは2型糖尿病患者を対象とした第 3a 相試験 ONWARDS 2において、インスリン・デグルデク(販売名・ランタス)よりも優れたHbA1c 減少を示した。

2021/09/30

tirzepatide、insulin degludec より 成人 2 型糖尿病のTime in Range の延長、肝脂肪含量改善

9 月30 日、Eli Lilly & Co. Ltd.(Lilly)は、、成人の2 型糖尿病患者を対象に、tirzepatide を
評価した第3 相SURPASS-3 試験のCGM sub-study でTime in Range(71~180 mg/dL)を有意に延長、ならびに同試験のMRI sub-study で肝脂肪含量を有意に改善する結果が得られ、これらの結果を、第57 回欧州糖尿病学会(EASD)年次総会で発表したとプレスリリースした。

1. tirzepatide:

本品は、glucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP)とglucagon-like peptide-
1 (GLP-1)の両incretin の作用を単一分子に統合した週1 回投与のdual GIP/GLP-1 受容体作動薬である。GIP は、GLP-1 受容体作動薬の効果を補完するhormone で、前臨床モデルにおいて、GIP は食物摂取量を減少させエネルギー消費を増加させることが示されているため、体重の減少をもたらすと考えられる。また、GLP-1 受容体作動薬との併用によりglucose と体重に対してより大きな効果をもたらす可能性がある。tirzepatide は、成人2 型糖尿病患者の血糖管理と慢性的体重管理のための第3 相試験が進行中である。また、non-alcohol 性脂肪肝炎(NASH)および左室駆出率の保たれた心不全(HFpEF)の治療薬としても研究されている。

2. SURPASS-3 試験: 

SGLT-2 阻害薬の併用の有無に関わり無く、維持用量のmetformin では血糖管理が不十分な成人2 型糖尿病患者を対象に、tirzepatide の有効性および安全性をinsulin degludec の漸増投与と比較評価した52 週の、多施設共同、無作為化、第3 相、非盲検試験である。被験者はinsulin による治療歴が無く、糖尿病の平均罹病期間は8.4 年、ベースラインのHbA1c は8.17%、ベースラインの体重は94.3 kg であった。

1) CGM sub-study; 本sub-study では、243 人の部分集団において、ベースライン、24 週時、52 週時に7~10 日間にわたりCGM を装着し、insulin degludec と比較した高血糖域または低血糖域の時間および血糖変動に対するtirzepatide の有効性を評価した。血糖変動は、変動係数(CV)を含むいくつかの指標をもとに24 時間にわたり評価され、主要評価項目および副次評価項目を達成した。tirzepatide 投与被験者における、52 週時の主要評価項目の詳細な結果は以下の通りであった。
(1) 10 mg と15 mg の併合群は、24 時間の血糖値の厳格な目標域(71~140 mg/dL)を満たす時間の割合は72.6%で、insulin degludec 群の48.0 %よりも平均約6 時間長いことが示された。追加の探索的評価項目では、tirzepatide 投与被験者において52 週時に以下の結果が示された。
① 24 時間のうちTime in Range(71~180 mg/dL)を満たす時間の割合は、tirzepatide 3 用量投与群で84.9~91.2%に対し、insulin degludec 群で84.9~91.2%に対し、insulin degludec 群は75%で、何れも有意な差が認められた。
② tirzepatide 3 用量投与群全てで、insulin degludec 群と比較して低血糖の時間が短縮された。血糖値が70 mg/dL 以下の時間の割合は、tirzepatide 群が0.6~1.0%、insulin degludec 群が2.4%で、何れも有意差が認められた。血糖値が54 mg/dL 以下の時間の割合は、tirzepatide 群で0.11~0.14%、insulin degludec 群で0.39%であった。
③ insulin degludec を投与した被験者では変動計数(CV)の増加がみられたのに対し、
tirzepatide 3 用量投与群では24 時間のうちにCV の有意な減少(0.9~3.4%)が認められた。
④ SURPASS-3 試験におけるtirzepatide の全体的な安全性プロファイルは、これまでに確立されたGLP-1 受容体作動薬の薬剤クラスと同様であった。最も多く報告された有害事象は消化器系の副作用であり、投与継続に伴い減少した。

2) 米Park Nicollet.国際糖尿病センターExecutive Director Dr. Richard Bergenstal のコメント;「「SURPASS-3 試験のsub-study を通じて収集されたCGM データから、tirzepatide により患者の1 日の血糖変動が少なくなり、血糖値が目標域を下回る時間が短いことや、血糖値が正常であることを反映している厳格な目標域を満たす時間が長いことが示された。2 型糖尿病の管理において、血糖変動の改善、Time in Range を満たす時間の延長、および血糖値が目標域を下回る時間の短縮は重要な指標である。なぜなら、これらの指標は1 日を通した血糖管理を反映しており、HbA1c が示す過去3 カ月の血糖値の平均以上の情報を把握することができるからである」と述べている。
3) MRI sub-study; 本sub-study では、SURPASS-3 試験の部分集団を対象にtirzepatide とinsulin degludec 漸増投与の有効性について、LFC、VAT、ASAT をMRI スキャンの評価を用いて比較した。対象は、脂肪肝指数(Fatty Liver Index)が60 以上の成人2 型糖尿病で、LFC 上昇のリスクの高い被験者であった。296 人の被験者が本sub-study に登録され、tirzepatide 5 mg、10 mg、15 mg またはinsulin degludec 投与群のいずれかに無作為に割り付けられた。主要評価項目は、MRI スキャンで測定したベースラインから52 週時のLFC 割合の変化に対するtirzepatide(10 mg および15 mg の併合群)の効果をinsulin degludec と比較することであった。副次評価項目は、LFC が10%以下になった被験者の割合、LFC がベースラインから30%以上相対的に減少した被験者の割合、ベースラインからの内臓脂肪組織量および皮下脂肪組織量の変化で、tirzepatide 5 mg、10 mg、15 mg とinsulin degludec と比較した。tirzepatide 投与被験者における52 週時の結果は、以下の通りであった。
① 主要評価項目である10 mg および15 mg 併合群のLFC のベースラインからの絶対的減
少(ベースラインの15.67%から-8.09%)は、insulin degludec 群(ベースラインの16.58%から-3.38%)と比較して有意に大きいことが示された。
② LFC のベースラインからの相対的減少(tirzepatide 3 用量群で29.78%~47.11%)は、insulin degludec 群の11.17%と比較し、何れも有意に大きいことが示された。
③ ベースラインから少なくとも30%のLFC の減少を達成した被験者は、tirzepatide の3 用
量群で66.9%~81.4%であったのに対し、insulin degludec 群では32.12%であった。
④ VAT は、insulin degludec 群でベースラインの6.34 L から+ 0.38 L の増加に対し、tirzepatide群(15 mg)ではベースラインの6.81 L から最大-1.65 L へ有意に減少した。ASAT は、insulin degludec 群でベースラインの10.04 L から+0.63 L の増加に対し、tirzepatide 群(10 mg)ではベースラインの10.21L から-2.25 L 減少した。
⑤ SURPASS-3 試験におけるtirzepatide の全体的な安全性プロファイルは、これまでに確立されたGLP-1 受容体作動薬の薬剤クラスと同様であった。最も多く報告された有害事象は消化器系の副作用であり、投与継続に伴い減少した。

4) Lilly 糖尿病部門上級医学部長Dr. Laura Fernández Landóのコメント;「本試験では、insulin degludec を投与した被験者に比べて、tirzepatide 投与被験者の2 倍以上が肝脂肪含量を30%以上減少させた。本結果により、成人2 型糖尿病患者におけるtirzepatide の潜在的な代謝効果について理解を深めることができた。今後も、血糖や体重の管理以外のtirzepatide の効果を継続的に研究していきたいと思う」と述べた。(完)

(主な出典:http://lilly.mediaroom.com/2021-09-30-Lillys-tirzepatide-led-to-greater-time-in-range-compared-to-insulin-degludecc-in-adults-with-type-2-diabetes-in-SURPASS-3-CGM-sub-study他)

2021/07/28

FDA、糖尿病治療用初の互換性バイオシミラーインスリン製品SEMGLEE(insulin glargine -yfgn)承認

FDA は、1 型糖尿病および2 型糖尿病の成人および小児患者の血糖コントロールの改善を効能とする、最初の互換性のあるバイオシミラーインスリン製品を承認した。SEMGLEE(insulin glargine-yfgn)は、その参照製品である長時間作用型インスリンアナログのランタス(インスリングラルギン)のバイオシミラーであり互換性が承認された(代替使用も可能)。糖尿病治療薬として米国で承認された最初の互換性のあるバイオシミラー 製品である。
バイオシミラー及び互換性のあるバイオシミラー製品は、ジェネリック医薬品がコストを削減したのと同様に、医療費を削減する可能性がある。米国で販売されているバイオシミラー は、通常、参照製品の薬価よりも15%から35%低い初期の価格設定で発売が開始されている。2021年8月2日現在、米国で承認されているバイオシミラーは30件である。

2021/06/25

Lilly のGIP/GLP-1アゴニストtirzepatideによる2 型糖尿病患者のA1C 低下・体重減少

 6 月25 日、Eli Lilly & Co.(Lilly)は、40 週の第3 相SURPASS-2 試験結果から、ベースラインからのHbA1c 低下および体重減少について、開発中のtirzepatide がsemaglutide 1 mg (注射薬)に対し優越性を示す結果が得られ、本日発行のNEJM 誌に掲載されると共に、第81 回米国糖尿病学会年次学術集会(ADA)のLate-Breaking Poster Session で報告したと発表した。

1. tirzepatide

2 型糖尿病治療薬として開発されているfirst-in-class の治療薬であり、glucose依存性insulin 刺激性polypeptide(GIP)とGLP-1 の両incretin の作用を単一分子に統合した新規の週1 回投与二重作用性GIP/GLP-1 受容体作動薬である。

2. 発表概要:tirzepatide の3 用量(5, 10, & 15 mg)全群にわたり、semaglutide 群に対するHbA1c低下と体重減少を示した結果は、6 月29 日のADA sponsored シンポジウムで紹介された。さらに、事前に規定された探索的複合評価項目として、HbA1c が6.5%以下に到達し、体重が10%以上減少し、かつ54 mg/dL 未満の低血糖または重症低血糖を認めなかった被験者を評価した。semaglutide 1 mg 群の22%に対し、tirzepatide の3 用量全群でそれぞれ、32%, 51%、60%の被験者が複合評価項目を達成した。tirzepatide の全体的な安全性プロファイルは、確立されたglucagon 様 peptide(GLP-1)受容体作動薬と同様であった。各投与群ともに消化器系の副作用が最も多く報告された有害事象であった。 semaglutide 1 mg はGLP-1 受容体作動薬であり、2 糖尿病治療薬としてFDA に承認されているsemaglutide の最高用量である。

3. 第3 相SURPASS-2 試験

metformin の追加療法として成人2 型糖尿病患者を対象に、tirzepatide とsemaglutide の有効性および安全性を比較した40 週間の無作為化非盲検試験である。被験者1,879 人の糖尿病の平均罹病期間は8.6 年、ベースラインのHbA1c は8.28%、体重は93.7 kg であった。有効性および治療方針estimand を用いた評価では、HbA1c 低下と体重減少についてtirzepatide、の3 用量全群のsemaglutide 1 mg 群に対する優越性が示された。

注)有効性 estimand:治験薬の投与中止または持続性重症高血糖のためのレスキュー治療を行うまでの有効性、治療方針estimand:レスキュー治療の有無に関わらず評価した有効性の評価である(完)

(主な出典:https://investor.lilly.com/news-releases/news-release-details/lillys-surpass-2-results-published-new-england-journal-medicine他)

2021/02/17

tirzepatide の第3 相SURPASS プログラム2 本、2 型糖尿病患者のA1C と体重を大幅減少

イーライリリー(リリー)が開発中のtirzepatide が第3 相SURPASS-3 およびSURPASS-5 試験で、それぞれ52 週間および40 週間後に、2 型糖尿病の成人患者のベースラインからA1C および体重を大幅に減少させた。Tirzepatideは、1 分子中に両インクレチンの作用を統合した、Dual グルコース依存性インスリン 分泌性ポリペプチド(GIP)およびGLP-1 受容体作動薬である。
SURPASS-3はインスリンデグルデクとtirzepatidを比較した試験、SURPASS-5 はtirzepatid とプラセボをインスリンデグルデクに上乗せ投与して比較した試験である。
最高用量のtirzepatide(15 mg)は、SURPASS-3 試験でA1C を2.37%、体重を12.9 kg(13.9%)減少させ、SURPASS-5 試験ではA1C を2.59%、体重を10.9 kg(11.6%)、それぞれ減少させた。最高用量では平均糖尿病期間が13.3 年のSURPASS-5 試験の参加者の62.4%が、糖尿病のない人に見られるレベルの5.7%未満のA1C を達成した。

2021/01/12

鉱質コルチコイド受容体拮抗薬による2型糖尿病患者の慢性腎臓疾患の治療

 01/12, Bayer, CKD, MRA

FDA grants Priority Review to New Drug Application for finerenone to treat patients with chronic kidney disease and type 2 diabetes

  • バイエルが2型糖尿病患者の慢性腎臓疾患に対する治療薬として開発したフィネレノンのNDA(承認申請)をFDAは優先審査として受理した。
  • 承認申請は慢性腎臓疾患を発症している2型糖尿病患者を対象として5,700症例を登録したフェーズ3試験FIDELIO-DKDに基づいている。主要アウトカムイベントの発生率は実薬群2,833例中504例(17.8%)に対し、プラセボ群2,841例中600例(21.1%)となり、ハザード比は0.82(信頼区間 0.73-0.93、P=0.001)となった。
  • フィネレノンは非ステロイド性で選択的な鉱質コルチコイド受容体拮抗薬(MRA)であり、鉱質コルチコイド受容体(MR)の過剰活性化による様々な障害作用を抑制する効果が確認されている。MR過剰活性は腎臓と心血管における炎症や線維化による障害を引き起こす主要な原動因子である。

2020/02/21

糖尿病患者に対するGLP-1アナログ製剤投与による心血管事故の減少

02/21 LLY, GLP-1, Diabetes
  • Trulicity® (dulaglutide) is the first and only type 2 diabetes medicine approved to reduce cardiovascular events in adults with and without established cardiovascular disease
リリーが開発したGLP-1アナログ製剤トルリシティ(一般名デュラグルタイド)による「心血管事故(MACE)の減少効果」を添付文書に追記することをFDAが承認した。「心血管疾患既往症の有無を問わず」、2型糖尿病の成人患者に適応される。

(参考)
ノボノルディスクのGLP-1アナログ製剤オゼンピック(一般名セマグルチド)は前月(2020年1月)に「心血管疾患既往の2型糖尿病患者」を対象として同様のFDA承認を取得している。同時に、昨年(2019年)9月に承認された経口投与のGLP-1アナログ製剤ライベルサス(Rybelsus、一般名セマグルチド)は心血管に対する安全性の追記が許可された。GLP-1アナログ製剤の2019年売上高はトルリシティが41憶ドル(4500億円)に達し、ビクトーザ33億ドルを抜いて1位となった。ノボノルディスクは1日1回皮下注射のビクトーザから週1回皮下注射のオゼンピックへの切り替えを進めている。両剤の合計は2019年50億ドルとなり、リリーのトルリシティとの差を広げている。さらに1日1回経口投与のレイベルサス、抗肥満薬として承認されたサクセンダ(Saxenda)を加えたセマグルチド製剤の合計は60億ドルに達しており、4年後には1兆円を超える見通しである。


2020/01/16

GLP-1アナログ製剤による心血管リスク軽減

  • Ozempic® approved in the US for CV risk reduction in people with type 2 diabetes and established CVD

ノボノルディスクが開発したGLP-1アナログ製剤セマグルチドの週1回皮下注製剤OzempicについてFDAは2型糖尿病患者だけでなく、心血管疾患の確定診断を受けている患者も対象として、「心血管リスク軽減」の効能追加を承認した。

2019/11/13

1型糖尿病の成人患者に対するSGLT-2阻害薬の投与

Nov 13, 2019
Boehringer, Lilly, SGLT-2 inhibitor, T1D, Setback
  • Boehringer Ingelheim and Lilly announce outcome of FDA Advisory Committee meeting for empagliflozin 2.5 mg as adjunct to insulin for adults with type 1 diabetes ― the EMDAC voted 14 to 2 that the benefits of empagliflozin 2.5 mg do not outweigh the risks to support approval

ベーリンガーインゲルハイムとリリーは1型糖尿病のインスリン投与成人患者に対するエンパグリフロジン2.5mgの上乗せ投与に関するFDA諮問委員会の結果を発表。14対2で非承認を勧告。

2019/10/22

SGLT2阻害薬ファシーガの心不全予防効能

Oct 22, 2019, AstraZeneca, SGLT2 inhibitor, Heart failure

Farxiga approved in the US to reduce the risk of hospitalisation for heart failure in patients with type-2 diabetes

アストラゼネカのSGLT2阻害薬フォシーガ(ダパグリフロジン)について、2型糖尿病患者の心不全による入院リスクを減少する効能をFDAが承認した。

(参考)
 ヤンセン(三菱田辺から導入)のカナグリフロジン(INVOKANA、カナグル)はダパグリフロジン(フォシーガ)に先駆けて本年(2019年)9月に同様の承認と、同時に慢性腎不全(CKD)の予防効能が承認されている。ダパグリフロジン(フォシーガ)は腎不全については、すでに発症している糖尿病患者における心血管事故および腎障害による死亡の予防を効能として8月に申請し、ファストトラック審査の指定をうけている。
 リリーとベーリンガー・インゲルハイムが共同するエンパグリフロジン(ジャディアンス)は、糖尿病患者に限らず「慢性心不全患者における心臓事故死および入院のリスク低減」の効能を6月に申請し、FDAは優先審査としている。
 SGLT2阻害薬の2018年グローバル売上高はダパグリフロジンが14憶㌦(1600億円)へと3憶㌦増加する一方、カナグリフロジンは9億㌦へと2億㌦減少した。エンパグリフロジンは7億㌦だった。