GILOTRIF(一般名:afatinib)はBI社にとって初めての抗がん剤となるが自社起源、単独開発、申請から8ヶ月でのFDA承認、と手際がよかった。転移性非小細胞肺癌(NSCLC)を適応症とする分子標的薬で上皮成長因子受容体(EGFR)を阻害する。EGFR遺伝子変異に対するコンパニオン診断法と同時に承認された。
FDAのオンコロジー部門長Pazdur医学博士は「分子レベルの病因解明が進み、治療困難な転移性NSCLCに対して今年2つ目の治療薬を承認できた」とコメント。5月にはGILOTRIFと同様のEGFR阻害剤タルセバ(ロシュ/アステラス製薬)もコンパニオン診断と共に1次療法(効能拡大)が承認され、売上高は2012年13億ドル(1300億円)から大幅に増加する見込みだ。競合新薬の影響を上回る市場拡大が期待される。