KEYNOTE-021 試験は、進行非小細胞肺癌に対する ペムブロリズマブ+ペメトレキセド+プラチナ製剤併用療法の安全性と予備的な有効性を評価するマルチコホート第1/2 相試験で、今回はC コホートの第1 相試験結果の報告である。コホートC(登録患者、n=24)の奏効率(ORR)は71%、うち1 例が完全寛解、16 例が部分寛解を達成した。PD-L1 の発現状態とORR の関係をみると、少なくともPD-L1 腫瘍細胞発現率(TPS)が≧50%のグループのORR は75%を達成、全PD-L1 発現グループのORR でも、TPS≧1%で75%、<1%で69%を示した。無増悪生存期間(PFS)の中央値は10.2ヵ月(95%CI;6.3-15.2)、全生存期間(OS)は未達であった(95%CI;13.9-NR)。
KEYNOTE-098 試験は、ラムシルマブ(RCM)とペムブロリズマブ(PBM)の併用療法の第1 相臨床試験である。対象の癌腫は、非小細胞肺癌、胃・食道接合部位腺癌(GE)、尿路上皮移行癌である。コホートC の大部分を占める(20/25)非小細胞肺癌患者で標的とする病変部の縮小が認められた。本グループのPD-L1 発現状態のスペクトルは広範で、陰性(40%)および25%は報告例がないことから、弱陽性(5%)、強陽性(30%)まで多様であった。RCM+PBM 併用群におけるORR 達成率は26%、完全寛解が1 例(PD-L1発現陰性で、3 回の治療歴を有していた)、部分寛解が6 例(1 例はPD-L1 発現陰性、5 例は、術前術後のアジュバント療法および病勢進行を含む2 回の前治療歴のある患者)であった。