2017/03/21

Newron Pharmaceuticals が開発したパーキンソン病治療薬XADAGOをFDAが承認

XADAGO(ザデイゴ?、一般名 safinamide)はMAO-B阻害剤で、FDAはレボドーパ/carbidopa服用患者の追加療法として承認した。「目まいや歩行困難などのパーキンソン病の症状の悪化をもたらし、既存の抗パーキンソン病薬では十分な効果が得られないオフ症状を呈しているパーキンソン病患者」を対象とする。FDA がパーキンソン病の治療薬を承認するのは10数年ぶりとなる。パーキンソン病は米国で100万人、世界全体で700万人~1,000万人が罹患している。
(参考1)パーキンソン病の治療にXADAGOが有効であるとのエビデンスは、レボド―パを使用中で、オフ状態にある645人の患者を登録した臨床試験で示された。これらの患者にXADAGOを上乗せ投与すると、プラセボに比べて、より長時間オン症状を呈し、意志に反した動作がなくなり、パーキンソン病特有の症状が減少することが示された。また、レボド―パ使用中の549人の患者を対象にした別の臨床試験で、XADAGOの上乗せ投与により、プラセボに比べて、オフ症状の時間を短縮してオン症状の時間をより延長する結果が得られた。XADAGOは、Merck Seronoが臨床開発を進めていたが、2014年にNewronに開発権を移管した。(羽石ファーマニュース)
(参考2)Newron Pharmaceuticalsはイタリアのミラノ近郊を拠点とするバイオファーマ企業である。日本でのXADAGOの開発権はMeijiSeikaファルマが保有している。2015年2月に欧州委員会の販売承認を取得、2016年中にドイツ、英国、イタリア、スペインなどで発売されているがフランスでは未発売の模様。

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