2018/02/15

PD-1阻害剤アベルマブの肺がん効能追加をめざしたP3試験が失敗

 独メルク(旧名 メルクセローノ)が創製し、ファイザーと共同開発・販売する抗PD-L1抗体アベルマブ(販売名:バベンシオ、BAVENCIO)は非小細胞肺がん効能追加をめざしたP3試験に失敗した。これまでに肺がん効能を取得したPD-1阻害剤はオプジーボ(BMS、2015年3月 転移性・扁平細胞NSCLC/二次療法、2015年10月 転移性NSCLC/二次療法)、キートルーダ(メルク、2015年10月 転移性NSCLC/二次療法/PD-L1発現、2016年10月 転移性NSCLC/一次療法/PD-L1発現、2017年5月 転移性・非扁平NSCLC/汎PD-L1/化学療法併用一次療法)、テセンテリク(ロシュ、2016年10月 転移性NSCLC/二次療法/化学療法後または継続中に病勢が悪化した患者)、イムフィンジ(アストラゼネカ、2018年3月 放射線/化学療法後の維持療法)といった段階を踏みながら承認されてきた。アベルマブは2017年3月に4番目のPD-1阻害剤として転移性メルケル細胞がんを適応症にFDA承認を取得、同年5月に進行性膀胱がん二次療法の追加適応症が承認されている。肺がんへの効能拡大をめざしたJAVENLIN Lung 200試験は白金製剤を含む化学療法後に悪化した局所進行・切除不能、転移性または再発性のNSCLC患者792例を登録し、ドセタキセルを対照薬としてオープンラベルで実施された。