アストラゼネカ は、成人1 型糖尿病患者を対象にしたDEPICT試験における、短期及び長期の検証成績を、第78 回米国糖尿病学会(ADA)年次総会で発表した。今回の新しい発表データには、SGLT2 阻害剤フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)を、インスリン療法への補助治療として52 週(DEPICT-1 試験より)、及び日本人症例のデータを含む24 週(DEPICT-2 試験より)投与した際の、有効性及び安全性を検証した結果と、両試験から得られた持続的血糖測定(CGM)データの統合解析結果が含まれている。
DEPICT は、DEPICT-1 (NCT02268214)とDEPICT-2 (NCT02460978) の2 本の臨床試験から構成されている。インスリン 治療で血糖コントロールが不十分な患者を対象に、ダパグリフロジン 5 mg または10 mg の血糖コントロールに及ぼす効果を評価する、24 週間の無作為化、二重盲検、並行群間比較試験である。
DEPICT-1 及びDEPICT-2 試験の事後統合解析では、ダパグリフロジン5 mg 及び10 mg を24 週投与時のCGM を用いた間質液中グルコース濃度の変化量は、プラセボと比較して-15.48 mg/dL及び -18.90 mg/dL で、血糖日内変動のターゲットレンジを達成した時間は9.07%(時間にして2 時間以上に相当)及び 10.67%(時間にして2 時間30 分に相当)延長した。さらに平均血糖変動幅((MAGE)は、プラセボと比較して -13.36 mg/dL 及び -13.94 mg/dL 減少し、食後血糖値はプラセボと比較して-8.55 mg/dL 及び12.76 mg/dL 減少した。低血糖(≤70 mg/dL または ≤54 mg/dL)及び夜間血糖値(≤70 mg/dL)においては、ダパグリフロジンとプラセボの間で顕著な相違は認められなかった。
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