2021/08/25

COMIRNATY のbooster dose のsBLA、16 歳以上の個人を対象にFDA にrolling 申請開始

8 月25 日、Pfizer, Inc.(Pfizer)とBioNTech SE(BioNTech)は、16 歳以上の個人のCOVID-19の予防に、FDA にCOMIRNATY(COVID-19 Vaccine、mRNA)のbooster dose(3 回目の追加接種)の承認を求めるsBLA のローリング申請を開始し、今週末迄に提出完了予定と発表した。オリジナル承認から数日後に、たった数日間にわたるローリング一変申請を行うことになる。

1. COMIRNATY(COVID-19 Vaccine、mRNA)のsBLA の根拠

当初のレジメンで2 回目の接種を完了後、4.8 カ月から8 カ月を経過した18〜55 歳の被験者306 人を対象にした第3相臨床試験でCOMIRNATY のbooster dose(3 回目)を投与し、booster 投与による追加免疫後のフォローアップ期間の中央値2.6 カ月のデータが含まれている。

1) 有効性; COMIRNATY の追加免疫(3 回目)投与は、投与後3 カ月までSARS-CoV-2 感染の証拠がなかった被験者において、野生型株に対する強力な中和抗体を誘発した。3 回接種後のSARS-CoV-2 の50%中和力価(タイター)は、2 回接種後のタイターの3.3 倍であった。3 回接種後の中和力価は、成功とする基準の1.5 倍の非劣性基準を満たし、統計的に優れていた。さらに、2 回目の投与後の98.0%と比較して、3 回投与後に被験者の99.5%が4 倍の反応を示した。3 回接種後の力価について4 倍の血清反応率の差は、事前に指定された10%の非劣性マージンを満たしていた。

2) 安全性; Booster(3 回目)投与後7 日以内の反応原性プロファイルは、通常、軽度から中等度であった。最も一般的な事象には、注射部位の痛み、倦怠感、頭痛、筋肉や関節の痛み、悪寒などが報告されたが、重篤な全身性事象の頻度は低率であった。反応原性の頻度は、最初の2 回接種後と同等かそれよりも良好であった。有害事象プロファイルは、COMIRNATYの他の臨床データと概ね一致していた。Pfizer とBioNTech は、これらのデータを査読付きの学術誌に投稿するとともに、今後数週間以内にEMA および世界中の他の規制当局にこれらのデータを提出する予定である。

3) 緊急使用許可(EUA);3 回目の接種は、固型臓器移植を受けた、または同等レベルの免疫不全と診断された12 歳以上の個人への投与が8 月12 日に認可されている。

2. 許認可状況

COMIRNATY は、BioNTech 独自のmRNA 技術に基づいており、BioNTechとPfizer の両社によって開発された。BioNTech は、米国、EU、および英国の販売承認保持者(MAH)であり、米国(Pfizer と共同)、カナダ、およびその他の国のEUA または同等の認可保持者である。EUA または同等のものが最初に付与された国の規制当局に追加承認を求める申請が計画されている。

参考 COVID-19 Vaccine のBLA 承認: 8 月23 日、FDA は、5 月18 日にBioNTechManufacturing GmbH が申請した最初のCOVID-19 Vaccine(商品名COMIRNATY)を16 歳以上の個人に2 回接種するCOVID-19 の予防法としてのBLA を正式承認した。2020 年12 月11日以降、Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine は16 歳以上の個人にEUA の下で接種可能になり、2021 年5 月10 日に12 歳から15 歳までに認可の拡大が承認された。EUA は、公衆衛生に関わる緊急時に、FDA が疾病の予防、診断、または治療に効果的な医療製品へのアクセスを提供できる制度である。(完)

(主な出典:https://www.pfizer.com/news/press-release/press-release-detail/pfizer-and-biontech-initiate-rolling-submission他)